厚労省の「両立支援等助成金」は、育児や介護などと両立しながら働ける制度導入や、復職支援・女性活躍推進に取り組む事業主に対し、助成金が支払われる制度です。

令和3年度4月から、両立支援助成金の中に「不妊治療両立支援コース」が新設されました!不妊治療をしながら働く従業員の支援制度や環境整備に取り組んでいる企業には、助成金が支給されます。

今回はこの助成金制度について詳しく解説します。

対象となる「中小企業」の定義

両立支援助成金は、中小企業事業主が対象です。
ここでいう「中小企業」とは、下記の表の「資本金または出資の総額」もしくは「常時雇用する労働者の数」を満たす企業のことを指します。

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支援対象となる事業主

「不妊治療両立支援コース」は、労働者が安定した雇用で不妊治療と仕事を両立できるようになるための環境整備を目的としています。
次の①~⑥のいずれか、または複数の制度について、利用しやすい環境整備に取り組み、不妊治療を行う労働者に休暇制度・両立支援制度を利用させた事業主に対して、助成金が支給されます。

  1. 不妊治療のための休暇制度(特定目的・多目的とも可)
  2. 所定外労働制限制度
  3. 時差出勤制度
  4. 短時間勤務制度
  5. フレックスタイム制
  6. テレワーク

支給額

次の要件を満たした場合、A、Bそれぞれが支給されます。
A「環境整備、休暇の取得等」
支給要件の全てを満たし、最初の労働者が、不妊治療のための休暇制度・両立支援制度を合計5日(回)利用した場合
 …1中小企業事業主28.5万円<36万円>(※1)

B「長期休暇の加算」
上記Aを受給した事業主で、労働者に不妊治療休暇制度を20日以上連続して取得させ、原職等に復帰させ3か月以上継続勤務させた場合
 …1中小企業事業主28.5万円<36万円>(※1) 1事業主当たり1年度に5人まで

(※1)< >内は生産性要件を満たした場合の支給額です。
生産性要件を満たした場合、助成金額が割増されます。助成金支給申請を行う直近の会計年度における「生産性」が、①もしくは②を満たしている必要があります。
 ①3年度前に比べて6%以上伸びていること
 ②3年度前に比べて1%以上6%未満伸びていて、金融機関から「事業性評価」を得ていること

■支給には要件があります

次の全ての条件を満たすことが必要です。
(1)不妊治療と仕事の両立のための社内ニーズ調査の実施
(2)整備した上記①~⑥の制度について、労働協約又は就業規則への規定及び周知
(3)不妊治療を行う労働者の相談に対応し、支援する「両立支援担当者」の選任
(4)「両立支援担当者」が不妊治療を行う労働者のために「不妊治療両立支援プラン」を策定

支給要件(1)の「社内ニーズ調査」とは、不妊治療と仕事の両立について、労働者が求めている制度や支援策を把握することです。次のような方法が考えられます。
・アンケート調査を実施する
・自己申告制度を活用する
・個別のヒアリングを行う

アンケート項目を作成するにしても、ヒアリングを行うにしても、不妊治療についてある程度知っている必要がありますね。

 「あなたは不妊治療を受けていますか?」
 「あなたは近い将来、不妊治療を受ける可能性がありますか?」
 「不妊治療と仕事の両立について、社内にどのような制度があると良いと思いますか?」

といった雑駁な内容のアンケートやヒアリングでは、社内のニーズ把握としては不十分です。なぜなら、不妊治療には様々なステップ(方法)があり、ひとりひとりの当事者によって通院頻度・身体にかかる負担・費用が全く異なるため、ニーズを把握するためには治療の状況に則して事実を把握する必要があるからです。
また、不妊治療をしていることを上司や同僚に知られたくないと考えている当事者も少なくありません。これから不妊治療を受けるかもしれないという方でも、「不妊治療を考えていると伝えたら、次の配置換えに影響するのではないか」「どう思われるかわからなくて不安」と心配している場合もあります。
直接のヒアリングを行う場合、不妊治療について質問するのはセクハラやパワハラにならないかという、担当者側の迷いも生じるでしょう。

支給要件(3)の「両立支援担当者」には、人事労務担当者や産業保健スタッフ等が考えられます。不妊治療を受ける労働者の相談に対応し、労働者一人ひとりの「不妊治療両立支援プラン」を策定し支援する者として事業主に選任されていれば、資格や役職などは問われません。
厚労省が作成した人事労務担当者向けのマニュアルには、両立支援導入の具体的なステップや実例が掲載されています。

社内に新しい制度を導入するにはどうすればいいか?

ある日突然、担当者に選任されたら戸惑いますよね。
でも大丈夫。不妊治療のための支援制度を新たに導入したい場合は、「働き方改革推進支援助成金(労働時間短縮・年休促進支援コース)」が利用できます。
支給対象となる事業主:不妊治療等のために利用できる特別休暇制度(多目的・特定目的とも可)を導入した中小企業事業主
対象経費:外部専門家によるコンサルティングや就業規則等の作成・変更などの休暇制度の導入に関する経費
支給額:上限50万円(所得経費の3/4。一定の要件を満たした場合4/5)

ここには、「外部専門家によるコンサルティング」にかかる経費も助成されるとあります。
これから不妊治療と仕事の両立支援に取り組みたいけれど、何から手を付ければいいかわからない!とご心配なら、ぜひファミワンにご相談ください。社内ニーズのアンケートにどんな項目を入れると良い?
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