プライベートゾーンという言葉を聞いたことはありますか?
プライベートパーツ、とも言われます。もともとアメリカで生まれた言葉で、自分だけの大切な場所、という意味を持ちます。具体的には、口・胸・お尻・性器のことです。自分だけの、という言葉の通りほかの人には勝手に触らせたり見せたりしてはいけない部分になります。子どもには「水着を着た時に隠れる部分と口だよ」と説明するのもわかりやすいでしょう。
親子でもプライベートゾーンの意識を持とう
親の立場で子どもに関わっていると、子どものプライベートゾーンを見たり触ったりする機会は多いですよね。赤ちゃんのうちは声をかけるのが恥ずかしかったり、逆に慣れてきてしまったりして、声掛けをせずにおむつ交換やお着換えをすることがあるかもしれません。
しかし、まだ言葉をしゃべれない赤ちゃんであっても、本来はプライベートゾーンはその子だけのものです。「これからおむつを替えるよ」「服を脱がせるよ」と声掛けをして、子どもに伝えるようにしましょう。
これは、保護者が「この子は赤ちゃんだけど自分の所有物ではなく一人の人間で尊重されるべき存在なんだ。」と日々認識するためにも必要なことですね。また、普段から声をかけることで赤ちゃんの兄弟や家族など周りにいる人も、「触る前には声をかけよう」という共通認識を持つきっかけになるでしょう。親と子どもの関係だけでなく、祖父母や親戚など子どもの周りの人ともプライベートゾーンという考えを共有できるとより良いですね。
環境づくりから始めるプライベートゾーンの意識
子どもに会いに家に訪問客が来ることや、自分たちが他のお宅へ訪問することもあると思います。
そういったときのために、プライベートゾーンを守る環境づくりを知っておきましょう。
まずは、おむつ交換や着替えを行う場所を決めましょう。外出先ならば、部屋の隅など自分が背を向ければ見えにくくなるような配置でおむつ替えを行いましょう。自宅ならば、おむつ台を配置することも良いですし、おむつ台を置かない場合は壁や家具と自分の背で視界が遮られるような場所を選びましょう。ベビーワゴンなどを横に置いておくと、パーテーション代わりにもなりますし、おむつや着替え・保湿剤など必要なものを入れられて実用的ですよ。
プライベートゾーンの考えはどうして大切なの?
親世代で子どもの時にプライベートゾーンという言葉を聞いたり教えられたりした人はほとんどいないのではないでしょうか。子どもにプライベートゾーンという考えの大切さを理解したうえで伝えていきましょう。
プライベートゾーンの考えを子どもに伝えることは、子どもの安全を守る為に大切なことです。そしてそれだけではなく、自分の子どもが他の人を不快な気持ちにさせることを防ぐためにも必要なことです。それは、自分も含めて人を尊重する心を育む土台となっていきます。
「あなたが自分の身体を他人に触らせないことができるように、ほかの人も身体を勝手に触らせないことができるよね」と相手の立場のことも含めて伝えていけるといいですね。相手の気持ちを考えることを促すタイミングとしては、一緒にお風呂に入っていると親の身体に興味をもって触ってくることがあるかと思います。そういったときに、「自分以外の身体を勝手に触っていいのかな?」と子どもに問いかけてみて、ほかの人のプライベートゾーンについて考えるきっかけにしてみるのもいいですね。
一番リラックスしている家の中でプライベートゾーンを守ることは、外に出た時にも同じ行動をとれることへつながりますよ。
おわりに
プライベートゾーンという考えを少し知ることができたでしょうか?
子どもが身体に興味を示したタイミングでプライベートゾーンについて話せるように家族で準備しておきましょう。子どもに伝えるときは、家族で考えや伝え方を統一しておくと子どもも理解しやすくなりますよ。1回話して終了ではなく、何回も繰り返し話すことで少しずつ子どももわかっていきます。
親子でゆっくりとプライベートゾーンの考えを育んでいきましょう。
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