
はじめに
昨今、夏の気温が上昇していますね。特に日本の夏は、気温だけでなく湿度も高く、体温調節機能が未熟な新生児や乳児にとっては負担が大きい季節です。
夏生まれの赤ちゃんを迎えるご家庭は、どのように過ごしたらいいのか悩まれるのではないでしょうか。
今回は夏生まれの赤ちゃんが快適に過ごすための基本的なポイントをご紹介します。
赤ちゃんの体温調節の特徴
まずはじめに赤ちゃんの体温調節の特徴について知っておきましょう。
以下のようなポイントがあります。
・赤ちゃんは体温調節機能が未熟で、体温が上がりやすく下がりにくい
・大人よりも体表面積が広く、代謝が活発なため、発汗量も多い
・汗をかきやすい一方で、水分保持量が少なく脱水になりやすい
赤ちゃんは自分で衣類の調整もできないので、大人がこまめにチェックしていく必要があります。
夏生まれ赤ちゃんの服装選びの基本
■素材選びが最重要
夏生まれの赤ちゃんの肌着や洋服選びで最も大切なのは素材選びです。
赤ちゃんの肌は大人の約半分の厚さしかないですが、汗腺の数は大人と同じです。
体表面積が小さいため、体重1キログラムあたりの発汗量は大人の約2倍にもなります。
そのため、汗を素早く吸収・発散してくれる天然素材を選ぶことが重要です。
■おすすめの素材
・綿100%: 吸湿性・通気性に優れ、肌触りが柔らか
・ガーゼ素材: 軽やかで風通しがよく、洗濯しても乾きやすい
・天竺編み: さらりとした肌触りで夏に最適
■避けたい素材
・ポリエステルなどの化学繊維(蒸れやすく肌トラブルの原因となることも)
基本の着せ方
新生児期から生後3ヶ月頃までは体温調節機能が未熟なため、大人より1枚多めが基本とされていますが、夏場は例外です。
室温が適切にコントロールされていたら、大人と同じ枚数かむしろ1枚少なめで様子をみていいでしょう。
■室内で過ごすとき
おむつも蒸れやすいので、薄着が基本です。空調の風が直接当たらない場合はボディ肌着やコンビ肌着1枚でも十分です。
冷房使用時は、適宜様子を確認して、薄い生地の衣類で調整しましょう。

■外出するとき
短肌着+カバーオール(ベビー服)でお出かけしましょう。

日差しが直接当たってしまうような時には帽子の着用も必要ですが、ベビーカーの日除けを使用しているときは、帽子はかぶせなくてもよいでしょう。
蒸れて汗をかいてしまう原因にもなります。
外出先は冷房で冷えている場所もあるので、ガーゼケットを持ち歩くと安心です。
ガーゼケットは日除けとしても使えるアイテムです。
夏のお出かけの注意点については以下のコラムでもまとめています!
■就寝するとき
寝ている間もよく汗をかくので、薄手の、吸湿性に優れた衣類で寝るようにしましょう。
肌着に薄手のスリーパーという格好でもいいかもしれませんね。
暑がりの赤ちゃんは、暑いと寝苦しくぐずって起きてしまうこともありますので、
お子さまの様子をみながら、その子にあった衣類と寝室環境を調整していきましょう。
こまめな着替えを
授乳のあとには汗をかいてしまうので、こまめに着替えをするようにしましょう。
赤ちゃんの肌は大人より薄く、汗をかきやすいのであせもなどの肌トラブルを引き起こしやすいです。
吐き戻しも多い時期になるので、肌着は多めに準備しておくと安心ですね。
快適な室内環境づくり
赤ちゃんが生まれたら、これまでの大人だけの生活の時よりも気を遣った環境設定が必要になります。
お子さまの様子をみながら、過ごしやすい環境作りをしていきましょう。
適切な室温・湿度
室温は26〜28℃、暑すぎずない程度に設定しましょう。
湿度は 50〜60%になるように調整しましょう。高いと不快でぐずぐずしてしまうことも。
除湿機を使用してもいいかもしれないですね。
エアコンを使用するときのポイント
・直接風が当たらないよう向きを調整し、1日に数回は換気を行いましょう。
・外気温との差は5℃以内にし、除湿機能もうまく使いましょう。
・設定温度は少し高めにして扇風機やサーキュレーターを併用する
・1日に数回換気をして新鮮な空気を取り入れる
扇風機を使用する時は直接風が当たらないように、壁に当てて空気を循環させるような使い方をすることがポイントです。
「暑すぎず、寒すぎず」を意識して、室内環境を整えていきましょう。
寝具の工夫
夏の赤ちゃんの寝具選びも重要です。吸湿性に優れたシーツを選びましょう。
タオルケット1枚で十分な場合が多いですが、エアコンの効きすぎに備えて薄手のブランケットも用意しておくと安心です。
■窒息予防もしっかり
ブランケットが顔にかかりそうで不安な時には薄手のスリーパーを使っても良いでしょう。
窒息予防の観点からすると、枕は基本的に不要とされています。
クッションやぬいぐるみなども寝るスペースに置かないように心がけましょう。
寝室の空調はどうしたら?
夜間の空調は赤ちゃんの様子をみながら調整しましょう。
熱帯夜の日は、冷房をつけたままの日もあるかもしれませんね。
おやすみ機能を使って冷房が自動で切れるようにするなどご家族と赤ちゃんの体調をみながら各家庭に合わせた対応をしていきましょう。
赤ちゃんのスキンケアの基本
赤ちゃんの肌は薄くて汗をよくかくので肌トラブルになりやすいので、日頃のスキンケアが重要で、スキンケアの基本は清潔と保湿です。
毎日の入浴と保湿を丁寧におこない肌トラブル予防をしていきましょう。
毎日の沐浴・入浴のポイント
・石鹸をよく泡立て、泡をくるくるするように優しく洗う
・ゴシゴシ洗うと摩擦によるダメージもあるので、”優しく”が基本です
・湯温は38〜40℃に設定する
・着替えるスペースの冷房は切っておきましょう
・汗をよくかいた日は1日2回の入浴ももちろんOKです
保湿も毎晩おこないましょう
保湿は乾燥する冬だけ?と思いがちですが、夏もお風呂上がりには保湿をおこないましょう。
肌トラブル予防には清潔と保湿が基本で、お風呂上がりは赤ちゃんの肌の水分が失われやすいので、すぐにおこなうことがポイントです。
使用する保湿剤には、ワセリン、乳液、ローション、オイルなどがあります。
夏にベタつきが気になる場合はローションタイプがおすすめです。
季節によっての使い分けやお子さまの肌に合わせて選択しましょう。
おむつかぶれ対策
生後2週間までは授乳のたびに排便が見られることもあり、かつゆるい便のため肛門周囲がかぶれやすい時期です。
夏場は、おむつの蒸れもあるので、丁寧なケアが必要になってきます。
お尻拭きでゴシゴシとこすると肌トラブルが悪化してしまうので、優しく拭き取るか、お湯で流すようにしてあげましょう。
ただれてきてしまった場合は、家庭でのケアだけでは治りにくいこともあるので、小児科を受診し、適切な治療薬を処方してもらってくださいね。
まとめ
赤ちゃんは体温調整が未熟なので、快適な室温と湿度調整や、衣類の調整が必要です。
お子さまによっても暑がりの度合いが異なるので、様子をみて臨機応変に変えていきましょう。
また、肌トラブルになりやすい季節なので、清潔と保湿を丁寧におこなうことが大切です。
肌に気になることがある時はかかりつけ医に相談しながらケアをしていきましょう。
ファミワンでは、子連れお出かけのポイントやあせもケアなど子育てに関するコラムを掲載しております。他のコラムも参考にしてみてくださいね。
参考文献
・「何が必要?どう選ぶ」.赤ちゃん&子育てインフォ.
公益財団法人母子衛生研究会ウェブサイト.内容確認日:2025年7月31日.
https://www.mcfh.or.jp/aboutus/data/yohin.html (参照 2025‑07‑31)
・母子保健テキスト(令和 7 年度版).公益財団法人母子衛生研究会. 発行:2025年05月
・助産学講座8 助産診断・技術学(Ⅱ)新生児期・乳幼児期 第5版.医学書院.2015