助産師が教える!初めてでも安心 生理のしくみ超入門

こんにちは。助産師の下舘圭織です。今回は月経(生理)についてご説明します。今日はより馴染みのある言い方である「生理」という言い方で説明していきたいと思います。

若い女性はもちろん、男性も生理についての知識を少しでも持っていただけると嬉しいです

生理とは

日本産婦人科学会によると「約1ヶ月の間隔で起こり、限られた日数で自然に止まる子宮内膜からの周期的出血」 であり、周期的に腟を通って出血し、数日で止まるという現象と定義されています。

つまりおよそ1カ月毎に数日~1週間程度で自然に止まる子宮からの出血のことです。

   

図のオレンジの斜線部分に溜まった血が矢印の方(膣)を通って出血するのが生理です。

生理が始まる時期は12歳頃からと言われていますが、個人差もあり大体10歳~14歳頃に始まることが多いです。いつ初潮(初めての生理)が起こるかは体重やBMIが関係し、一般的に体格が良い子の方が早く生理が始まることが多いと言われています。

ちなみに「生理はうつる!」という都市伝説は聞いたことありませんか?これは全く根拠のない都市伝説です。学校は同じような年頃の女の子が集まっているため、同じような時期に偶然初潮や生理を迎えるからなのですが、私も中学生の時は信じていました。

先ほども言いましたが生理が始まる時期には個人差があります。
小学生の時から始まる子もいれば中学2年生になってから始まる子もいます。周囲の友達の多くは生理を経験しているのに、自分だけ経験をしていなくても焦ることはありません。ただでさえ、悩みも多い時期でしょう。もし周囲の友達よりも生理が始まるのが遅くても、自分の体はまだ成長過程なのだと安心して待ちましょう。
ただもし15歳を超えても初潮がみられなかったら一度産婦人科に相談に行ってみましょう。初めて産婦人科を受診する時はどんな所か?何を聞かれるか?など不安もあると思うので、保護者の方と一緒に行くことをお勧めします。またクリニックや病院によっては女医を選択できる所も多いので、希望される場合は予め予約時に伝えておくとスムーズかと思います。

また、生理が始まって間もない若い年齢の方はホルモンの分泌量も不安定なため周期的に生理が来ないこともあります。もし「生理は経験しているけれど2~3か月生理が来ていない」という場合は必ず産婦人科を受診してください。

生理が始まる年齢12歳頃〜
周期28〜32日
日数3〜7日
生理の量20〜140g
月経障害なし〜軽度
血の塊なし

なぜ生理は起こるの?

8~9歳頃になると二次性徴(大人に向けた体の変化)が始まります。それに伴い女性ホルモンが出るため生理が起こるようになります。ではなぜおよそ1カ月毎に生理はくるのでしょうか?それは1カ月間かけて子宮内に溜まった子宮内膜が不要になり排出されるためです。子宮内膜とは赤ちゃんを妊娠するためのベッドのようなものです。(先述の図のオレンジ斜線の部分)赤ちゃんの種(受精卵)をしっかりキャッチできるように毎月新しいベッドを作り、妊娠できるように体が変化していくのです。

つまり初潮を過ぎたら赤ちゃんを妊娠する可能性があるということです。今妊娠を希望していないのであれば性交渉の際は必ずパートナーの方と共に避妊をするようにしましょう。また避妊をすることは

性感染症の予防にもつながります。

生理は痛い?

生理中はお腹や腰が痛いと聞いたり、感じたことはありませんか?そもそもなぜ生理痛はあるのでしょうか?それは子宮が子宮内に溜まった血を押し出そうと収縮するためです。収縮を促すホルモンが多い人ほど生理痛が強いと言われています。(子宮筋腫など他の要因のために生理痛が強いこともあります)

特に若い人はまだ子宮口(子宮の出口)が十分に成熟していないため、子宮口が硬く子宮内に溜まった血がスムーズに出にくい場合があります。そうなると子宮はもっと収縮して押し出そうとするので痛みが強くなる場合があります。

また痛みには個人差があります。痛みを感じやすい人もいれば、痛みに強い人もいますよね?同じ痛みでもすごく痛いと感じる人もいれば、あまり痛くないと感じる人もおり、痛みの閾値(痛いと感じるボーダーラインのようなもの)は人それぞれです。

次に痛みを和らげる方法をいくつかご紹介します。体を温めて血流を良くすることで痛みを和らげる効果があります。足首を覆うような靴下を履く、お腹まで覆うような温かいショートパンツなどを履く、カイロ等温かいものをお腹や腰に当てる、冷たい飲み物は少し避け、常温や温かい飲み物を選択する、などが取り入れやすいかと思います。

また毎回生理に伴い痛みがある人は無理せずに、鎮痛剤などを早めに内服して少しでも快適に過ごせるように工夫してみることも良いでしょう。市販の痛み止めでは効かない人は産婦人科に相談をしてみてください。同じ鎮痛剤の仲間でも病院で処方してもらう薬の方が効果も強いです。また強い痛みの背景に何か病気が隠れていないかも調べてもらうこともできるため安心です。

生理用品はどんなものがあるの?

最近の生理用品は以前と比べてとても種類が増えました。少し前まではナプキンかタンポンのみでしたが、今はそれに加えて生理用吸水ショーツ、月経カップなどもあります。経血量やトイレに行ける間隔、肌の荒れやすさなど状況は様々です。人によっては吸水ショーツとナプキンを組み合わせたり、運動量が多い日はナプキンからタンポンに切り替えるなど複数の方法を組み合わせている人もいます。色々試してみて自分にとってより快適なものを見つけてみてください。

SNS等でも生理用品の比較や解説をしているものも多いので参考にしてみても良いですね。ただし、参考にするものは産婦人科医や助産師など医療従事者が解説等をしているものにし、必ず正しい情報を参考にするようにしてください。

適度に清潔にしよう

生理中にデリケートゾーンが痒いと感じたことはありませんか?生理中は常にデリケートゾーンが濡れたり蒸れたりして雑菌が繁殖しやすくなります。特にナプキンを使用している方はこまめに交換するようにしましょう。約2~3時間毎の交換を推奨されていますが、経血の量等にもよりますので目安として考えてください。

また洗いすぎにも注意が必要です。最近はデリケートゾーン専用の石鹸も増えていますよね。使用する際は洗浄力が高すぎないものを選び手で優しく洗うようにしてください。また医学的には生理に限らずデリケートゾーンは石鹸で洗わず、シャワー等で軽く流し洗う程度で十分清潔に保てます。逆に洗浄力の高い石鹸を使ってごしごし洗ってしまうと常在菌(普段から皮膚の上にいて体を守ってくれている菌)も洗い流してしまうので、皮膚トラブルに繋がりやすくなります。特に肌が弱い人等は気をつけてください。

まとめ

いかがでしたか?
初潮を迎えたばかりの若い方は生理があることを煩わしく感じる人も少なくないでしょう。
しかしあなた達が今体験しているもしくは体験することになる生理は、将来大人になり子供が欲しいと思った時のためのステップの一つなのです。
将来の自分やひょっとしたら授かるかもしれない子供のためと考えると少し捉え方が変わりませんか?
このコラムが少しでも生理について少し知識が増えるきっかけになれば嬉しいです。

[参考]
厚生労働省 「『生理の貧困』が女性の心身の健康等に及ぼす 影響に関する調査」単純集計結果 (2022 年3月 28 日)
https://www.mhlw.go.jp/content/000919869.pdf
日本産婦人科学会 診療ガイドライン 婦人科外来編2023
https://www.jsog.or.jp/activity/pdf/gl_fujinka_2023.pdf
日本スポーツ振興センター 月経について
https://www.jpnsport.go.jp/hpsc/Portals/0/resources/jiss/column/woman/seichoki_handobook_4.pdf
日本スポーツ振興センター 二次性徴について
https://www.jpnsport.go.jp/hpsc/Portals/0/resources/jiss/column/woman/seichoki_handobook_2.pdf
ソフィ 生理用品一覧
https://www.sofy.jp/ja/products.html

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