お子さんの保育園入園前に読んでほしい保育士のつぶやき

春は出会いと別れの季節ですね。これ反対じゃない?と思うのですが、出会いがないと別れはこないからと、働き始めたころに尊敬する保育士の先輩から聞いたことがあります。

保育施設での3月は感情が迷子になります。卒園していく子たちとの別れは寂しい。進級していく子たちの成長や逞しさは嬉しい。新しいクラスや環境になることの緊張。様々な感情が行きかい、書類整理や新年度準備であまり好まれない季節かもしれませんが、子どもも大人もいろんな感情を感じられる「年度末」が忙しく余裕がないながらにも私は大好きでした。

今日は「保育園入園前の準備」についてのことについて、私なりの思いや考えを書かせていただこうと思います。

入園前の心構えとして

初めて子どもが親以外の大人に出会い、小さな社会の中に入ることに、保護者としてはドキドキ不安だと思います。

まず、基本として朝は自分と子どもの支度に追われます。

保育園の準備は前夜に終わらせておきたいものですが、寝落ち(私はしてばかりでした)してしまった日は、それはそれで何とかなるので、気持ちを切り替えて朝バタバタやりましょう。

慣らし保育が園によってはあるかと思います。(確認が必要です)

お子さんがいきなり1日を園で過ごすと疲れてしまうので、なるべく仕事が調整できる方は慣らし保育で少しずつ時間を延ばしていってほしいと思います。

もちろん、慣らしができない仕事の方もいらっしゃると思いますので、これはあくまでも参考にということです。

そして保育園に入る前の準備としてお願いしたいことは

  • 親も子どもも完璧を求めない
  • ご飯だけは食べる(あとはなんとかなる)
  • 1日一回は親子で「お疲れ様」の声掛けを

この3点に限ります。

親も子どもも完璧を求めない

保育園にお子さんが入園される方のほとんどが、仕事復帰だったり、求職活動だったりの入園かと思います。

子育ては、本当に根気がいります。今までになかったタスクの仕事や活動が始まれば今まで以上に余裕がなくなるかもしれません。

そんな中今やっていることを、新しい生活が始まってから同じようにこなそうとすると本当に心配なのが親子で心身の体調を崩してしまうことです。

私自身が子どもを保育園に入園させた際に、自分が全てを完璧にしようとして、イライラしたり、思うように動いてくれない子どもを怒ってしまったり、主人にも当たったりと、瞬間湯沸かし器状態でした。

また下のお子さんの産休などで上の子が入園する際もあります。

ご自身や家族の病気などでの入園もあります。

どの入園理由にしても、必ず様々なタスクをこなしながらの入園となります。

完璧にこなそうとせず、家事も育児も仕事も、程よい頑張りでお願いしたいと思います。

子どもの様子でわからないことは、保育士に聞いて安心することも大事です。

しかしながら、こんなこと言ってもつい頑張ってしまうのがお母さんたちだと思います。

だからこの言葉を頭のどこかに入れておいて、時々「あんなこと言っていた人もいたな」と思い出していただければと思います。

どうしても昭和の時代から、家事育児は女性の仕事と認識が残り、男性は「手伝う」というような形になっているかと思いますが、本来は子どものことは、女性・男性と分けずに一緒に参加していけるようになってほしいと私個人がずっと思っております。

全てを完璧にこなそうとせず、頼りたいところは声にして言葉にしてしっかり頼って、できるところは自分で行う。これを忘れないでほしいなと思います。

お子さんに関しても新学期は忘れ物が続いたり、慣れない新しい環境に泣いたり怒ったりとあるかと思いますが、必ず慣れる日が来るので、気持ちを受け止めて「いってらっしゃい」と温かく見守っていただければと思います。

ご飯だけは食べる(あとはなんとかなる)

これに関しては、食事を最低限とってくださいという意味になります。

ついつい日々のタスクに追われて、親だけ食事をとることを忘れてしまう日もあるとの話を過去に聞きました。

完璧に栄養もバランスも考えて作ったりするということは大変すばらしいことですが、毎日それが続くことで疲弊してしまうこともあります。上手に時短メニューや時にはお惣菜に頼りながら「食べる」ということに着目してしっかりエネルギーチャージをしてほしいと思います。

たまっていく洗濯や洗い物などを見てガクっとする日もあると思いますが(私も未だにあります)

一番大事な食事は何としても忘れないでいただきたいです。

保育園の行きはじめは、子どもがご飯を食べずに疲れて寝てしまう日もあるかもしれません。お腹が空いて起きない限りはあまり気にせず、寝かせてあげても大丈夫でしょう。

1日一回は親子で「お疲れ様」の時間を

新しい生活が始まると時間に追われて、子どもとの時間が急に少なくなって寂しくマイナスに感じてしまうことがあります。

親も子も新しい環境で一生懸命頑張り、それぞれが成長している時間です。

1日1回でいいので「お疲れ様」と声を掛け合ったり、頭をなで合ったり、ハグしたりと数秒で構わないのでそんな時間を作ってください。

子どもはそんな数秒の時間でもすごくうれしいもので、満たされます。

保育園に行き始めると、急にわがままになったり「見て見て~」と追ってきたり、お母さんとの時間を何としてでも確保しようとするのが子どもです。

その時間全てに対応しようとすると、一回一回に疲れてしまうこともあります。「はいはい」とやっつけ仕事になってしまうこともあるでしょう(私がそうでした)

全てに対応してあげられたらそれは素晴らしいですが、無理な時はできるときにしっかり目を見て対応してあげてほしいなと思います。

それもできなかったからダメではありません。そんな日もあります。

「明日はちゃんとやってあげよう」と気持ちを切り替えれば大丈夫です。

新しい環境は期待と不安が入り混じりますが、誰かと比べず、自分のペースで、ご家庭に合ったスタートで過ごしてほしいです。

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