
幼稚園や保育園などで、担任の先生から「発達」についての話をされた際
驚いてしまったり、不安になってしまったりする方がほとんどだと思います。
「なんだか自分の子育てや我が子を否定された気がする…」という方もいるのではないでしょうか。
保育士としてお伝えしたいことは、そのお話が決して「保護者の方やお子さんを責めるためのものでは絶対にない」ということです。もし、万が一責める気持ちで伝える先生がいたとしたら、それは本来ありえないことです。
担任からの話は、その時のクラスでの事柄も関係してはきますが、最終的なゴール地点として「小学校入学までの準備」の中で伝えるべきタイミングでお話しすることが多いかと思います。
なぜそういった話が出るのか
0歳児のお子さんからお預かりさせていただく中で、もちろん一人一人の発達のペースや過程を大切にしています。
成長には個人差があることも十分承知していなくてはなりません。
そのうえで、お子さんの成長のタイミングやサポートがあるとより伸びやすい時期を見極めながら、必要なアシストをしていきます。
ときには「集団生活やご家庭だけではサポートしきれない部分」というものを感じることもあります。
そういった場合には、園以外の機関や専門の場に頼ることや相談することを一つの選択としてご提案させていただくこともあります。
もちろん、これは担任だけの見解ではなく、学年主任や園長などへ相談などをして、一人だけの偏った見方がないように十分気を付けての判断になってきます。
間違えないでほしいのは、この話があった時に必ず「やらなくてはならないこと」ではないということです。
そういった話を聞いたうえで判断するのは最終的に保護者の方ですので
必要ないと思えばそれをお伝えいただいてもいいと思います。
判断することにも、他の考えや意見も聞いてみたいと思えば
専門機関へ相談に行くこともできます。
相談をしたうえでどうするかを考えることもとても大事なことかと思います。
相談できる場所
・自治体の保健師
・小児科や発達外来などの医療機関
・児童発達支援施設(相談の窓口がある場合もあります)
・子育て支援センター(保育士が勤務していることがほとんどですので相談しやすいかと思います)
・必要に応じて、通っている園の担任・園長など
(クラスの様子をみせてもらうことなども相談によってできるかと思います)
すぐに行動できなくても大丈夫
こちらに相談をしたからと言って
すぐにどこかに通うことを考えなくても大丈夫な場合も多いです。
ご自宅でできることなどをアドバイスしていただけることもあります。
発達についての話をされてとしたら、どうしても心配にもなりますし、否定されているようなマイナスな気持ちにもなりやすいです。
私自身も娘の発達に悩み、様々な機関に頼って歩んできた一人の保護者でもあります。
ただ、発達の話題は「お子さんの可能性を広げるきっかけ」ともなることがあります。
苦手なことや難しいことも専門の機関に頼ることで無理なく成長していく様子も現場でも我が子でもたくさん見てきました。
大きく環境が変わる小学校入学を前に、発達のお話があった場合は「サポートのヒント」として受け止めていただけたらと思います。
一人で抱え込まず、ご自身が納得できる方向を見つけていただけますと幸いです。