【インタビュー】受験期の「生理の不安」を乗り越える!ユニ・チャームが始めた新しい応援の形

受験は集中力の維持や体調管理など、多くのエネルギーが必要とされる時期ですが、女子受験生にはもうひとつ、見過ごされがちなハードルがあります。それが「生理」です。

受験直前に初めて生理が来たことで動揺してしまう学生も少なくありません。
経血量が多い、夜眠れない、服につく心配があったり。しかし、この悩みは親子でも話しづらく、母親の生理が軽い場合は「気づいてもらえない」こともあります。

生理用品を扱うユニ・チャームでは“受験生のための生理ケアキット”など、受験生を応援する企画を展開しています。
今回はその企画背景について、担当者の方へお話を伺いました。

■ 生理ケアを“受験の準備”として当たり前に

受験生に特化した生理用品を企画された背景をお聞かせください。

ユニ・チャームでは昨年、「生理ケアは応援になる」というプロジェクトを立ち上げ、特に“受験”に着目しました。
 長年、多くの女性の声を聞いてきた中で、生理は本来身体の大切なメッセンジャーである一方、適切なケアができないと「毎月やってくる厄介なもの」としてネガティブに捉えられがちであることが分かってきたためです。

特に受験や部活の試合など“大事な日”と生理が重なると、辛い経験をした女性が非常に多くいます。
また受験期は、本人だけでなく親も食事や体調管理に気を配ると思いますが、「生理ケア」は意外と抜け落ちやすいのではと感じました。

そこで私たちは、受験というタイミングをきっかけに、自分に合った生理ケアを見つけてもらえるよう情報発信を行いたいと考え、このプロジェクトを始めました。

母親でも必ずしも正しい生理ケアを理解しているわけではないと感じていますが、実際に行われた調査では、親子間でどのような意識ギャップが明らかになったのでしょうか?

受験生など実家で暮らす若い世代は、母親が買った生理用品をそのまま使っているケースが多く、母親世代にはなかった生理用品やピルに対して抵抗感がある場合もある。また、生理の重さは遺伝しないにもかかわらず、「自分もこうだったから大丈夫」と適切でない助言がされることも少なくないんです。

実施した調査では、生理について「話し合えている」と答えた母親は60%だった一方、娘側は43%に留まり、親子間の認識に大きなギャップがあることが分かりました。

◼︎「受験生の生理対策本」という革命的アプローチ

生理用品売り場ではなく書店に置かれている点がとてもユニークだと感じました。この“赤本”に似せた形にした狙いや意図について教えていただけますか?

今回のターゲットは、大学受験を控える高校3年生とその親御さんでした。受験といえば「赤本」という強いイメージがあるため、赤本風のデザインが良いのではと考え、出版元の教学社さんにご相談しました。赤本は教学社さんにとって非常に大切な商品で、普段はデザイン提供をされないのですが、私たちが抱えていた“受験期の女子生徒の生理課題を改善したい”という想いに共感してくださって。ちょうど教学社さんでも女子生徒の体調ケアに関する発信を検討されていたこともあり、特別にコラボが実現しました。

(画像)ファミワン代表看護師西岡がインタビュー直後に書店でチェックしてきました!

◼︎生理ケアの知識をアップデート

受験生の生理対策本の中には、受験生本人向けの情報はもちろん、母親世代には馴染みのない生理用品や、ピルを含む生理ケアに関する知識も盛り込みました。弊社が扱っていない製品であっても、受験生の役に立つものは積極的に紹介しています。お母様世代にも「今はこんな選択肢がある」「正しいケアで受験のパフォーマンスは大きく変わる」ということを知っていただきたいという想いで構成しました。

ナプキンの性能は昔と全然違いますよね。ショーツ型のナプキンは受験当日に生理がきてしまった時にも「これを履いておけば安心」と思える気がしています。

そうですね。「ショーツ型のナプキン」や、ナプキンと併用して吸収力を補える「ソフィシンクロフィット」など、選択肢がとても広がっています。ソフィシンクロフィットのようにトイレに流せるタイプは、サニタリーボックスに触れることへの抵抗がある場面でも使いやすく、小さくて持ち運びやすい点も学生にとって大きなメリットだと思います。

今後も企画の継続や拡大は考えていますか?

​​今年版も昨年同様に全国の書店で展開しています。さらに今年は、弊社商品の「ソフィはだおもい」のパッケージも期間限定で受験応援デザインにし、ドラッグストアでも「受験生の生理対策本」と一緒に手に取っていただけるようにしました。

そして、今年からは、「受験生の生理対策本」の内容をデジタル版でも読めるようにしました。弊社のホームページからアクセスできますので、ぜひご覧いただければと思います。

◼︎「7日間は、変えられる。」

受験期は寒さや不安で生理の不快感が強く出やすいと思いますが、こうした取り組みが大きな支えになると感じています。

そうですね。私自身も、自分に合った生理ケアができるだけで、生理中の快適さは本当に変わると実感しています。「これが自分に合う」という生理ケアに出会えると、生理が来ても大騒ぎすることなく、すんなり乗り越えられる感覚があります。これはまさに、ソフィのかかげる「7日間は、変えられる。」のスローガンにつながってくると思っています。

生理ケアの選択肢を知って、自分に合ったものを選ぶっていうだけで本当に変わると思うので、多くの人に体験してほしいなと思います。

ファミワンでは、受験生や学生さんの生理についてのお悩みについても専門家がアドバイス対応しております。ぜひご相談ください。

(取材2025年12月)

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