不妊治療の保険適用について(2022年2月10日更新)

2月9日不妊治療の保険適用に関しての審議会が開催されました。

今回新たに確認できたことを少しだけお伝えします。

保険適用の点数が公表された

体外受精や顕微授精が来年度から保険適用となります。
前回公表されていなかった「実際いくらになるの?」の部分、保険点数が明らかになりました。

診療報酬点数とは

医療行為に対する価格は、医療行為ごとに決められた点数を基に「1点=10円」として計算されます。 これが診療報酬です。この「1点=10円」という金額は、全国どこの医療機関においても変わりありません。

保険適用には条件がある

それぞれ保険適用の点数をこの後に掲載しますが、それぞれ条件があります。条件についてはそれぞれの項目で異なりますので、確認が必要です。

例えば人工授精は1820点という点数ですので、18200円の3割負担となりますので、6066円となります。保険適用の条件としては、以下の不妊原因があることが前提となります。

精子・精液の量的・質的異常
射精障害・性交障害
精子-頚管粘液不適合
機能性不妊

これまでは自由診療のみでしたので、患者様のご希望に合わせて行うことができていました。今後保険適用で受けたいとなると、このように自分たちがその治療の保険適用の条件となっているかどうか、ということも今後判断ポイントになってきますね。

保険適用の診療報酬点数一覧

今回体外受精、顕微授精の治療で保険適用の点数が明らかになった治療は以下となります。

<生殖補助医療>

・人工授精  1820点

・調節卵巣刺激療法のために実施するAMH検査  600点

・採卵術 3200点
  1個  2400点
  2-5個 3600点
  6-9個 5500点
  10個以上  7200点

・体外受精・顕微授精 (治療開始日が43歳未満)
  体外受精 4200点
  顕微授精 
    1個  4800点
    2-5個  6800点
    6-9個  10000点
    10個以上 12800点
 体外受精と顕微授精を両方行った場合は2100点プラス顕微授精の点数

・卵子活性化処理  1000点

・受精卵・胚の培養
    1個  4500点
    2-5個  6000点
    6-9個  8400点
    10個以上 10500点
 胚盤胞培養作成目的加算
    1個  1500点
    2-5個  2000点
    6-9個  2500点
    10個以上 3000点

・胚凍結保存
    1個  5000点
    2-5個  7000点
    6-9個  10200点
    10個以上 13000点
  

・胚移植術(新鮮胚・凍結融解)
新鮮胚移植  75000点
 凍結融解胚移植  12000点

・アシステッドハッチング  1000点

・高濃度ヒアルロン酸含有培養液  1000点

<男性不妊>

・Y染色体微小欠失検査  3770点

・精巣内精子採取術
  単純なもの  12400点
  顕微鏡下   24600点

現在もまだ不明な点としては、体外受精において助成金の回数のカウントと保険適用の回数のカウントが引き継がれるのかという点です。回数のカウントはリセットされる方向で話しているとのことです。今後も報告を確認しながら、その時々でより良い選択をしていきましょう。

参考資料(p325-336)

https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/000894888.pdf

4月からの保険適用の治療/料金 一覧
無料でダウンロードができます

2022年2月9日に開催された第516回 中央社会保険医療協議会(中央社会保険医療協議会総会)の資料を元に、ファミワンが保険適用の治療/料金の一覧を作成しました。
ぜひダウンロードください。

▼ダウンロードはこちら
https://famione.co.jp/insurance-coverage/

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