ファミワンメンバーが、「性教育について子どもたちに伝えられる場を作りたい」と思い立ち、性教育に関心の強いメンバーが「ぜひやろう!」と2021年から始まった、小学生・保護者を対象にしたオンラインイベント「夏休みスペシャル!こども性教育」。今年で第3回目の開催となりました。
今回のイベントは、8月5日(土)に小学校低学年・高学年・幼児を持つ保護者の3部門で開催し、どの部門も予想を大幅に上回る申込数、参加者数となり前年を上回る大盛況に終わりました。
イベント内容
低学年(1〜3年生)
- まずはじぶんのカラダをうごかそう
- わたしのカラダのはなし ココロのはなし
- 赤ちゃんはどうやってできるの?
- こんなとき、どうする?
高学年(4〜6年生)
- 生理や精通、どうして起きるの?何が変わるの?
- ナプキン、タンポン、どうやって使うの?えらび方は?
- 目に見えない「こころ」の性のはなし
- SNSってどう使えばいい?
- 困ったときは誰に相談すればいい?
幼児(3〜5歳)を持つ保護者
- 幼児期からの性教育、誰がいつから何をする?
- こんな場面が性教育のチャンス!お風呂、トイレ、会話
- 性教育のために大切な大人の振る舞い
キッズアンバサダーへインタビュ−!
今年は、初の試みとなるキッズアンバサダーを募集し、小学2〜6年生10名のお子様にキッズアンバサダーとして活躍いただきました。当コラムでは、イベント後に実施した3名のインタビュー内容を連載します。
その第一弾として、低学年(1年生〜3年生)キッズアンバサダーのEさん(小学2年生)と臨床心理士/公認心理師 戸田さやか(さやねえ)のインタビュー内容をご紹介します。
(今回アンバサダーになってくれた Eさん 2年生)
ー性教育セミナーに参加してくれてありがとうございます。セミナーの中で、よく覚えているところはありますか?
<Eさん>精子と卵子という言葉はカラダの図鑑で見たことがあったので、知っていましたが、赤ちゃんができるときに卵子に精子が入るところで、病院でとどけてもらうやり方とお父さんが届けるやり方の2つあることにびっくりしました。
他には「プライベートパーツ」の内容をよく覚えています。
プライベートパーツについては、「おしり」「せいき」「むね」は前から知っていましたが「くち」は知らなかったです。目が見えなくなり耳が聞こえなくなったヘレン・ケラーは、サリヴァン先生の「くち」を触っていたといっていたので、プライベートパーツだとは思わなかったですが、お互いに触っていいお約束ができていれば触って良いと言うことが分かりました。
ー良く知っていますね!ヘレン・ケラーとサリヴァン先生のことを知っていたから、不思議に思ったんですね。例えば、相手のカラダに触らなければいけない用事があるときって、どんな時があると思いますか?
<Eさん>怪我してお薬を塗らなければいけない時とか、赤ちゃんが自分でお薬を塗れない時だと思います。
ーその通り!他によく覚えているところはありますか?
<Eさん>産まれてくる場所のところです。セミナーでは足の間とお腹からの2つがあると説明がありましたが、私は足の間から産まれてきたってママとパパに教えてもらいました。産まれる前はお腹を切らないといけないとお医者さんに言われていたみたいだけど、私が産まれる前に逆さまになったからお腹を切らなくてよかったと聞きました。
ー自分が生まれた時のことを、パパやママにきいてみたんですね。セミナーに参加する前から、赤ちゃんが卵から大きくなることや女の人に赤ちゃんができたらどんどんお腹が大きくなることは知っていましたか?
<Eさん>知っていました。カラダの図鑑でみたことがあります。電車やバスでおなかに赤ちゃんがいる人のマークをみたら席をゆずってあげるというのをセミナーで学びました。
ーセミナーでお話したことを、よく覚えていてくれてありがとう。最後に、他に気になっていることや聞いてみたいことはありますか?
<Eさん>どうしてプライベートパーツは触ってはいけないのですか?性器を触られると赤ちゃんが産まれなくなるって聞いたけど本当ですか?
ープライベートパーツは、性や命に関係している臓器があったりして、とても大事な部分なんです。Eさんのカラダはどこも全部大事だけど、特別大事な部分なんですよ。Eさんが言うように、性器が傷つくと赤ちゃんが産まれなくなることもあります。とてもデリケートな場所なんです。
<Eさん>なぜプライベートパーツという言葉ができたのですか?
ーこれは日本語ではなくて、外国でできた言葉です。プライベートパーツを触られて、心やカラダが傷ついた人が沢山いて、「子どもの頃からカラダの大事な部分を守るお勉強をするのが大切だね」って考えたんです。そこでできたのが、プライベートパーツという言葉です。
セミナーに参加し、印象に残った話や一歩踏み込んだ小学生の視点ならではの質問を受け、一緒に考えながらのあっという間の1時間のインタビューでした。