保育士が伝えたい!上の子のケアで大切なこと

子育てのコラムを書かせていただいておりますが、保育士の仕事をしながら全く子育てはポンコツです。時々どちらが子どもかわからないぐらいで忘れ物も多いです。
娘に「忘れてる!」と声を掛けられることもあり、頼りない母ですが、仕事で関わるお子さんそして我が子との日々が本当に毎日自分を人間として大きく心も体も成長させてくれています。

今回は上の子のお子さんの接し方についてのお題をいただきましたので自分なりの見解でお話をさせていただきます。こんな考え方もあるのかと読んでいただけますとありがたいです。

赤ちゃん返りってあるの?

「赤ちゃん返り」という言葉をよく聞くと思いますが

お母さんが妊娠した瞬間に何かを察知し、突然今まで自分でできていたことができなくなったり、抱っこしてもらうことを求めることが増えたりと甘えてくるようになる。他にも夜泣きだったり、食が細くなったり、取れたはずのオムツをはきたがったり、赤ちゃんのような言葉づかいをしたりなど赤ちゃん返りの特徴はたくさんあるようです。

私が関わらせていただいたお子さんは、まだお母様が妊娠に気付いていない時に「なんか最近甘えがひどくて」と相談をいただいていて「どうしたんだろうね?そういう時期なのかな?」なんて言っていたところ
もしかして、、、と調べたところ妊娠されていました。そのころから察知しているってすごいですよね。

関わらせていただいた中には小学校3年生で赤ちゃん返りみたいに下の子を受け入れられないお子さんもいました。

逆に一切気にせず、1歳児でも全くお母さんを取られている感覚にならず、結局赤ちゃん返りってあった?というお子さんもいました。

年齢は関係ないのだとこの経験から感じたことを覚えております。

「上の子優先で」は難しい!

こういった時上の子の接し方をネットや文献で調べるとだいたい出てくるのが

「上の子優先で」的な言葉ですが、実際は難しいですよね。

できたら悩まないよ!という感じだと思います。

私自身は一人しか育てていないのでそもそも偉そうにアドバイスなんてできない立場なのですが

これは、「赤ちゃんは少しほっといても(もちろん危険のない中で)まだわからないから、上の子をかまってあげてね」というニュアンスのようですが、慣れない兄弟のお世話に上の子のケアも入ってくるとお母さんもいっぱいいっぱいになり、イライラしてしまったり、「上の子がかわいそうかな?」と自分を責めてしまったりすることが出てくると思います。

上の子優先のケアというものは調べたらたくさん出てくと思うのでそちらを見ていただきたいのですが、私がいろんな親子関係や自分の子育ての中で感じたことを書かせていただいているので、何度も言いますが、あくまでも「こんな考え方もあるのか」程度で読んでいただきたいです。

「上の子優先」より大切なこと

たくさんのお母さんたちと関わらせていただいて、上のお子さんのケアで大切なことは、お母さんが自分を責めないことが大事だと思います。

保育園の先生でも、支援センターの職員や保健師さんでも、もちろんファミワンのアドバイザーでも、今頑張っていること、上手に出来なくても一生懸命悩みながら取り組んでいることなどを伝えて、たくさん褒めてもらってほしいなと思います。

上の子に何かしてあげようとか、ケアしてあげなくては!の前に、まずはお母さん自身が自分自身を整えてあげてほしいなと思います。

「かわいそうな思いをさせているかも」という考えを持つことがもう既にケアに入っています。
何かすぐに行動ができなくても、そうやって何かしてあげようという思いが一番大事です。

よく子どもは親の背中を見て育つという言葉があって、私はこの言葉が大嫌いでした(笑)

なんだかうまくいかなくて、いつも我が子を泣かせてばかり、自分も泣いてばかりの我が家の子育てが責められているような気がして、この言葉が本当に嫌いでした。

でも、今思うのはこの言葉は責めるためにあったのではなくて、

「何か特別なことをしなくても子どもはちゃんとお母さんが頑張っているところも見ているよ」という意味だったのかな?と勝手に受け取れるようになりました。

上の子に何か特別してあげようとしなくても、お母さんが少しでも笑ったり「大好きよ」と言ってくれたり怒っちゃった後は「ごめんね」と謝ってくれたりすることをしっかり見て育っているから大丈夫だよ。という意味だったのでは...と誠に勝手ながら変換してとらえています。

頼れるものに頼ってみる!

上の子が何かのサインで愛情不足に感じてしまった時は、お母さんだけで解決しようとせず、頼れるものに全部頼ってほしいと思います。

上の子と二人でリフレッシュがてら出かけるにも下の子を預けなくてはいけませんので、一時保育やパートナー、実家、ファミサポなど、まずは頼れるものを探しておいてほしいなと思います。安全で信頼できる頼れる場所が一つでもあるとありがたいですよね。

上のお子さんのケアはお母さん一人で頑張ってケアするものではないので、頼れるものを頼っていいことを知っておいてほしいとも思います。

「お母さんになった試練」みたいに受け取って、困ったときになんでも抱えてしまうことが本当に怖いです。もちろん一人でやり切りたいことがあってもいいのですが、困ったり辛いことがあったりしたときに頼れることが、上のこと上手に関わる一歩にもなるかと感じます。

頼るというのは預けるということだけではありません。

  • 悩みが相談できる
  • 弱音がはける

ということも頼る行動に入ります。

まとめ

上の子がお手伝いをしたがったり、お母さんを助けようとしてくれたりするときには、たくさん言葉で「ありがとう」を伝えてください。

それだけでも十分心が満たされると思います。余裕がなくても一言だけでも大丈夫です。

また、下の子を受け入れられない姿には複雑になることもありますが、「本当の気持ちをみせてくれてありがとうね」とできる限りでいいので伝えてください。

何かケアをしてあげようと背負わなくても、今の状況でできることをすることが大事です。

兄弟という家庭の中に既に始まっている小さな社会なので、うまくいかなくて当たり前で、
何か特別な対応をしなきゃとつい心配して思ってしまうのですが、まずはお母さん自身がいっぱいいっぱいにならないように、できることをできるペースで取り組んでいただきたいと思います。

それがすでに上の子に対するケアに繋がっています。

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