妊活中、不妊治療中に「少しでも体質改善をしたい」「着床しやすい環境を作りたい」など様々な理由からサプリメントの服用を考えられたことが一度はあるのではないでしょうか。
また実際にサプリメントを服用しているけど、自分が摂取しているサプリメントが良いのかどうか悩まれている方も珍しくありません。
そこで今回は、妊活中や不妊治療中におすすめしたいサプリメントを今回はいくつかピックアップしてご紹介したいと思います。
葉酸
葉酸は妊娠初期の赤ちゃんの発達に必要な栄養素です。
この時期に葉酸が不足してしまうと胎児の神経管閉鎖障害のリスクが高くなることがわかっています。そのため厚生労働省も妊娠を目指す女性には積極的な接種を推奨しています。
またそれだけでなく、葉酸摂取が妊活にも良いという論文も報告されています。
排卵の改善や卵巣機能改善などの報告もあり、葉酸摂取が妊娠率の改善にも期待されています。
ビタミンD
ビタミンDは卵子の質や着床に影響があるとされています。ビタミンDの不足は妊娠率の低下や習慣流産に影響するとされているため妊活中の摂取が推奨されます。
また多嚢胞性卵巣症候群の方は排卵障害の改善や卵子の質の改善にも良いという報告もあります。
女性だけでなく、男性もビタミンDの不足は精液所見にも影響するとされているため、男性も一緒に摂取するのがオススメです。
ビタミンDは食事からの摂取と、日光を浴びることで生成されますが食事だけでの摂取では不足していること、紫外線対策などで十分に生成されていない方が増加している傾向にあります。実際、血液検査でビタミンDを測定してみると基準値以下の方が多いため摂取が進められるサプリメントになります。
ビタミンDは食事を一番摂取する食後にまとめて摂取してください。また妊活中は1日1000〜2000I Uの摂取がオススメです。
メラトニン
メラトニンは夜寝ている時に多く分泌されるホルモンです。抗酸化作用があり、アンチエイジングへの関与が注目されています。
卵子の質の改善、卵巣の加齢予防も期待されています。
メラトニンは夜にしっかりと熟睡すること(質の良い睡眠が取れること)で出てくるホルモンです。夜間に目が覚める、寝つきが浅いと思われる方にオススメです。
カルニチン
カルニチンは特殊なアミノ酸の一種で、細胞のエネルギー向上であるミトコンドリアの働きを高める働きがあります。
カルニチンは20代をピークに加齢と共に減少していき不足していきます。
卵子の中には多くのミトコンドリアが存在し、ミトコンドリアの働きは卵子の質を左右すると考えられています。
ラクトフェリン
子宮内は本来、無菌と思われていましたがここ数年で実は菌が存在していることがわかり、その菌のバランスが悪いと着床に影響が出ることがわかってきました。
子宮内の環境が乱れると細菌が増加し、善玉菌であるラクトバチルスが低下してしまいます。それにより着床しにくい環境となり、また流産につながる可能性もあると考えれています。
子宮内の環境が乱れる原因として、生理用品の不適切な使用や、ビデの使用、喫煙の影響などが考えられています。
ラクトフェリンは善玉菌であるラクトバチルスの言わば餌です。ラクトバチルスはある一定割合以上必要であると考えられており、その菌を保つために必要なのが餌であるラクトフェリンです。
そのため妊活中に服用しておくことで善玉菌の割合を維持できるかもしれません。
ラクトフェリンは熱や胃酸に弱いため、腸溶性のサプリメントが一般的ですが、購入時に確認してくださいね。
またこれに対して、ラクトバチルス菌そのものが不足されている方もいらっしゃいます。
医療機関やセルフチェックにて検査が可能ですが、善玉菌であるラクトバチルスの割合が低かった場合は、ラクトフェリンを摂取しても善玉菌を増やすことはできません。
検査の結果により、ラクトバチルスの割合が低いと判明した場合には菌そのものを補う必要があります。
現在日本で手にすることができるのは、取り扱いがある病院で処方してもらえる「インバグ」とサプリメントとして購入できる「フォルテ」です。
これらはどちらも膣剤であり、月経終了後からの使用を推奨されています。
まとめ
如何でしょうか。
今回は妊活中にオススメする代表的なサプリメントをご紹介させて頂きました。
みなさんに全てのサプリメントが必要というわけではありません。ご自身の生活習慣や、背景から必要な物を選んでみてください。