子どもへの薬の上手な飲ませ方~薬の種類別編~

多くの大人は錠剤などを服用することが多いかと思いますが、子どもの場合は症状や年齢によって処方される薬のタイプが異なります。 自分の大事な子どもが体調不良で苦しんでいるとき焦ることがないよう、子どもにどうやって薬を飲ませれば(使用すれば)いいのか、お薬のタイプ別に紹介していきます。

薬を使うときに大切なこと

お薬を安全に、効果的に使用するためは、お薬の飲み方や使い方を守ることが大切です。
処方されたお薬は必ず医師の指示通りに使用し、保護者の判断で勝手に中止することや、飲み方・使い方を変えることのないようにしましょう。またお薬はお子さんが処方されたときの体重や年齢・症状に合わせて処方されています、もし体調が改善しても残ったお薬はとっておかずに処分し、次に体調が悪くなったときはまた改めて受診して新しくお薬を処方してもらうようにしましょう。

粉薬の飲ませ方

乳児の場合、粉薬を少量の水や湯冷ましでペースト状に練って、きれいに洗った保護者の指先につけて上あごやほほの内側に塗り付けて水で流し込む方法や、少量の水で溶いてシロップ状にしたお薬をスポイトや哺乳瓶の乳首を用いて飲ませる方法がよいでしょう。

幼児の場合であれば粉薬を少量(5mL~20mL程度)の水で溶いて飲む方法以外に、オブラートや服薬補助ゼリー・食べ物に混ぜる方法も有効なので、お子さんに合った方法を選択してみてください。

シロップ剤(ドライシロップ剤)の飲ませ方

ドライシロップ剤はそのまま飲んでもよいですし、服用直前に水もしくは湯冷ましで溶かしてもOKです。そのまま飲む場合は薬が口に残らないように水もしくは湯冷ましで流し込みましょう。

シロップ剤は有効成分が均一になるよう薬を飲む前に、泡が立たないように、ゆっくりボトルを上下に転倒させましょう。

薬剤師さんから説明を受けた1回の分量を、カップもしくはスポイトに正確にとって飲ませます。カップにお薬が残っているようなら、水の市区は湯冷ましを入れすべて飲み切るようにしましょう。またシロップ剤は糖分が入っていて最近繁殖しやすいお薬なので、受け取った後は必ず冷蔵庫で保管しましょう。

錠剤の飲ませ方

一般的には5~6歳から錠剤を飲めるようになりますが、飲めるようになるタイミングには個人差があります、お子さんの様子を見ながら錠剤の大きさを考慮して、焦らずゆっくりチャレンジしていきましょう。

錠剤は口の中にくっつきやすいため、あらかじめ口を水で湿らせておくと飲み込みやすいです。最初は服薬補助ゼリーや食べ物と一緒に飲むという方法もあります。お薬を粉砕する方法もありますが、お薬によっては粉々にすることや割ることで効き目が変化してしまうお薬もあるため、事前に必ず薬剤師さんに相談しましょう。 また3歳以下のお子さんでは誤嚥の恐れがあるため、錠剤は使用しないようにしてください。

坐薬の使い方

坐薬を入れる前に保護者の手を清潔に洗いましょう。お子さんを仰向けで足を上げた状態(おむつを替える体勢)にして、坐薬の先のとがった方から肛門に入れてしっかりと押し込み、しばらくティッシュなどで抑えて坐薬が出てこないことを確認しましょう。もし「1/2個」のような指示がある場合は包装状態のままカッターナイフなどで斜めに切って、もともと先がとがっている上部を使用します。2種類の坐薬を使用する場合は順番によって効果が変化してしまう場合があるため、医師もしくは薬剤師に確認の上、最初の坐薬と2番目の坐薬は30分程度開けて使用しましょう。

もし坐薬をいれてすぐ出てきてしまった場合、もう1度入れなおします。10分以上経過していて、お薬の形状が残っていなければすでにお薬が吸収された可能性が高いので、そのまま様子をみましょう。

まとめ

体調不良のお子さんにお薬を飲ませる(使ってもらう)というのは、親にとっては意外とストレスですよね…

お薬が飲めないとつい叱ってしまいがちになりますが、怒られたことが嫌な思い出となりお薬を嫌いになってしまう可能性があります。理解できるようになったらお子さんにお薬を使う理由をきちんと説明し、お薬をちゃんと使えたらしっかり褒めてあげることでお子さんもうれしくなり、次からもお薬を使ってくれるようになってくれますよ。そして症状が改善したときには「お薬を使ったからよくなったんだね」と伝えることも効果的です。

もしどうやったら薬を飲んでくれるか悩んだときは、お薬を処方してくれたお医者さんやお薬を用意してくれた薬剤師さんに相談してみてくださいね。

次回のコラムでは、お子さんがお薬を上手に飲むための組み合わせとしておすすめの食べ物をご紹介したいと思っています。お楽しみに!

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