検査結果がよく分からない

不妊治療の保険適用化に伴い、クリニックに通って本格的に妊活をすすめようと考えている人も多いかもしれません。

治療の第一歩はスクリーニング検査で、治療の前には血液検査にてさまざまな項目を検査します。
今回は、タイミング法で通院していた筆者が実際の検査でどんな事を調べたかをお伝えします。

筆者プロフィール

性別:女性
年齢:35歳
パートナー年齢:36歳
2021年2月より二人目妊活中。

以前はタイミング法でクリニックに通院していました。
検査は特に問題なかったのですが、通い続けるうちに、卵胞が小さいまま排卵してしまったり、内膜も厚くならないなど悪化したため、今は通院をお休みしています。

結果の見方が分からない

去年の3月に検査を受けて、結果は特に「異常なし」とのことでした。
なのでそのまま放っておいたのですが、半年以上通ってもなかなか結果が出ず悩んでいた時、ふと見返してみました。

が、全く意味が分かりません。恐らく少しは先生も説明してくれたと思うのですが、異常なしだったので完全に忘れていました…

これから検査を受ける方や、結果の見方が分からない・忘れてしまった、と言う方も多いのではと思い、それぞれのどのような検査なのかを調べてみました。

実際の検査項目

最初の通院時に超音波検査、血液検査をしました。セット価格になっていて約20,000円ほどかかりました。
ここからは項目をひとつずつ見ていきます!

血液検査の項目

はじめに、血糖値を調べる項目で、HbA1c(NGSP)がありました。

  • HbA1c(NGSP)(ヘモグロビンエーワンシー)

測定前の約1~2カ月前の平均血糖値をはかる検査。高血糖の人が妊娠した場合、母子ともに合併症の原因となるため検査します。

NGSPというのは値のことで、2012年4月ごろからNGSP、それ以前はJDS値(日本独自の値)だそうです。

また、感染症や貧血などを調べるための項目で以下がありました。

  • 白血球数
  • 赤血球数
  • 血色素量
  • ヘマトクリット:血液中に赤血球が占める割合
  • MCV:赤血球1個当たりの、平均的な大きさ
  • MCH:赤血球1個当たりの、平均ヘモグロビン量
  • MCHC:赤血球1個当たりの、平均ヘモグロビン濃度
  • 血小板数:出血しやすさと止血機能

参考
https://www.dock-tokyo.jp/results/blood-test/mcv-mch-mchc.html
http://www.jrcla.or.jp/atoz/wexm_01.html

続いて、甲状腺ホルモンを調べる検査はこちらの2つです。

  • TSH(脳から分泌される甲状腺刺激ホルモン)
  • FT4(血液中の甲状腺ホルモン)

逆のように思えますが、TSHが高いと甲状腺機能が低く、TSHが低いと甲状腺機能が高いとなります。
TSHが高く甲状腺機能低下症の場合、排卵障害を原因とする不妊症になりやすいようです。

参考
https://www.dock-tokyo.jp/results/thyroid/ft3-ft4.html

そして、最近セルフキットでも検査できるようになり、妊活の検査でよく知られているAMHももちろん検査しました。

  • AMH(抗ミュラーホルモン)

卵巣の中に卵子がどのくらい残っているかを調べる検査です。
AMHは年齢とともに減少します。AMHが高いと卵巣にある卵子のストックが多い、AMHが低いとストックが少ないということです。
治療のステップを早めるなどの選択材料となります。ただ、AMHが低い=妊娠しにくいというわけではなく、低くても妊娠に至るケースはあるとのことです。

他には、クラミジアの検査項目もありました。

  • クラミジア・トラコマチス

クラミジアは性感染症のなかでもかかる方が多い疾患だそうです。
女性のクラミジアは無症状の場合が多く軽度である一方、子宮頸管炎などの合併症につながる可能性が高いとのこと。
また、気づかずに妊娠した場合、流産につながったり、出産時の産道感染医により赤ちゃんが結膜炎や肺炎を起こすこともあるようで、怖い病気です。

月経中に行った血液検査の項目

  • LH:黄体形成ホルモン

卵胞発育、排卵、高温期の維持に関係するホルモンで、排卵前に高値(LHサージ)となります。
月経中の検査でLHの値がFSHより高い場合、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)による排卵障害の可能性があるとのこと。

  • E2(エストラジオール)

女性ホルモンと呼ばれるもので、低温期と高温期で正常値が異なります。卵胞が育つと高い値になる。月経中のエストラジオールが高い場合は、卵巣の予備能の低下が考えられます。

  • FSH(卵胞刺激ホルモン)卵胞刺激ホルモン

卵胞発育に必要なホルモンで、高い場合は卵巣機能の低下が考えられます。

  • P4(プロゲステロン):黄体ホルモン

排卵後につくられる黄体から分泌されるホルモン。基礎体温の上昇、子宮内膜を厚くし着床しやすい環境を整える作用があります。P4が低い場合は、黄体機能不全が考えられます。

  • PRL(プロラクチン):乳汁分泌ホルモン

授乳中に分泌されるホルモンですが、授乳中ではない時期に分泌されてしまうと、月経不順となったり、排卵が抑制されてしまうようです。

以上が最初の周期に検査した項目です。

その他の検査として、子宮卵管通水検査という、子宮・卵管の形状、卵管の通過性を調べる検査をしました。同じ検査で検査方法が異なる子宮卵管造影検査もあり、こちらの方が正確性が高く得られる情報も多いようです。

また、二人目妊活なので抗精子抗体検査は実施しませんでしたが、こちらも一般的な検査で、 精子を抗原と認識して攻撃してしまう免疫反応の有無を調べる検査です。一人目の時は検査をしました。

調べてみてわかったこと

今回、改めて検査結果の項目一つ一つを調べてみましたが、クリニックよって正常値が異なるということが分かり、「大丈夫かな?」と思う項目もありました…

また、月経中の検査は変化するため、今のホルモンの状態を再度調べてみようかと思いました。皆さまの参考になれば嬉しいです。

今回、AMHとホルモンについてはファミワン妊活ライブの動画アーカイブを参考にしています。
特に、3分でわかる妊活/不妊治療という動画がとても分かりやすく、スキマ時間でサクっと見られてとても便利でした!

ここでも出てきた甲状腺ホルモン、クラミジア検査、精子抗体検査などの検査や黄体機能不全などの症状について詳しく説明している動画もあります。

画像:ファミワン 妊活ライブ アーカイブ動画一覧 より

4月限定で、ホルモン検査について動画が無料で公開されているようなので、こちらもぜひご覧ください!

3分でわかる妊活/不妊治療 内分泌検査

画像:ファミワン妊活ライブ 3分でわかる妊活/不妊治療 内分泌検査 より

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