「管理栄養士直伝!働く人のパフォーマンスを支える食習慣」食事の内容ととり方の工夫でからだは変わる!

もうすぐ勤労感謝の日。みなさま、日々のお仕事本当にお疲れさまです。

時間に追われる毎日の中で、食事はしっかり食べれていますか?そして、からだに必要な栄養は足りていますでしょうか?

「食後は決まって眠気がおそってくる」

「翌朝いつもだるさを感じる」

「夜は目が冴えてなかなか寝付けない」

これらに当てはまる方は、食習慣を見直すことで仕事のパフォーマンスを効率よく上げるチャンスです!今回は、食事の内容ととり方の工夫で、ご自身のからだのパフォーマンス支える食習慣についてご紹介します。

目次

からだのパフォーマンスを高める3つのポイント

まず、日常生活でのパフォーマンスを高めるには、こころとからだのコンディションを整える生活習慣が重要となります。

1.バランスの取れた食事・・・

朝・昼・夕の食事内容によって「からだに必要な栄養素を取り込み、老廃物をからだの外へ排出する」この一連の流れで効率的に仕事ができるからだへと整えてくれます。

2.十分な睡眠を確保する・・・

質の良い深い睡眠は翌朝の集中力や判断力を高めます。

3.こまめな水分摂取・・・

水分補給を意識することで血流が促され体中の細胞に栄養素がいきわたりやすくなります。カフェインやアルコールの摂取は時間帯と量に注意が必要です。

ご自身の食生活を振り返る

ここでチェックして欲しいのは、この3つの悩みに当てはまっている場合は1日のからだのパフォーマンスをむしろ下げてしまっている可能性が高いです。

そこでまずは、このみなさまからよくお聞きする3つの悩みについて解説していきたいと思います。

「食後は決まって眠気がおそってくる」

これは本来、自然に起こるからだの反応ではありません。要因として考えられるのは、糖質中心の食事や食べ過ぎです。過剰な血糖上昇が起こると、覚醒に関わるホルモン「オキシトシン」の分泌が抑制されます。また、消化を促進する副交感神経が優位になることで血圧が下がり、眠気につながります。

対策としては、血糖値の急上昇を避ける食事(定食スタイルや食物繊維の多いメニュー)を意識することが重要です。

また、朝食を食べないことにより、昼食以降の急激な血糖上昇を招いている可能性もあります。

「翌朝いつもだるさを感じる」

疲れが翌朝に残ってしまう要因として考えられるのは、前日の食事がうまく消化吸収されず、老廃物が体内に残っている可能性があるからです。特に以下のような食習慣が影響します。

  • 夜遅くの食事(21時以降)
  • 揚げ物や脂身の多い肉など、消化に負担がかかる食事
  • 夜にまとめて食べる
  • 飲酒量が多い

夜はなるべく早めに食事を終え、蒸し料理や魚中心の和食メニューにシフトしましょう。特に女性はアルコール分解酵素が少ないため、飲酒量はより控えめにすることをおすすめします。

「夜は目が冴えてなかなか寝付けない」

午後以降にコーヒーやエナジードリンクなどカフェインを含む飲み物を多く飲んでいると、就寝時の眠気を妨げる原因になります。午後からはノンカフェインの飲み物(麦茶、ルイボスティー、白湯など)をこまめに1日1L程度飲むように意識してみてください。

また、就寝前のスマホやPCの使いすぎは脳を活性化させてしまうためできるだけ使わないように脳を休ませる時間も大切です。

効果的な食事の内容とタイミング

食事の「内容」と「タイミング」は、仕事のパフォーマンスに直結します。ここからは1日の流れに沿って、食事のポイントを解説していきます。

朝ごはん:脳と体のスイッチを入れる

朝ごはんは、血糖値を安定させ、脳の働きを活性化させる大切な食事です。食べる習慣がない方は、まずバナナやヨーグルトなど手軽なものから始めてみましょう。

メニュー例

  • 主食(ごはん・パン・オートミール)
  • タンパク質(卵・納豆・ヨーグルト)
  • ビタミン・食物繊維(温野菜・バナナ)etc

これらを組み合わせることで、午前中の集中力と気分の安定につながります。

昼ごはん:午後の眠気を防ぎパフォーマンスを継続

昼ごはんは、午後のパフォーマンスを左右する重要な食事です。急激な血糖上昇を防ぐために、丼や麺類ではなく、定食スタイルを意識しましょう。

メニュー例

  • ご飯:玄米や雑穀米など血糖値が上がりにくいもの
  • おかず:魚や鶏肉などのタンパク質
  • 小鉢:野菜の煮物やおひたし(前日余ったものや冷凍野菜を活用してOK)

また、前日の残り物の汁物をスープジャーに入れて持参するのも、お野菜などが手軽にとれる方法です。

夕ごはん:消化に優しい内容~

夜ごはんは、1日の中で比重が最も重くなりがちですが、できれば軽めなのがからだには負担をかけず理想的です。消化に優しい煮物や蒸し料理など和食メニューを中心にすると、自然とヘルシーなメニューになります。

そして、プラスαぜひ取り入れてほしいのが「オメガ3脂肪酸」。青魚(サバ・イワシ・サンマ)やえごま油、亜麻仁油などに含まれ、脳神経の維持や学習機能の向上に役立ちます。魚の缶詰にもオメガ脂肪酸は含まれるためお家にストックしておくのもおすすめです。また、血糖上昇を緩やかにする働きもあるため、夜に摂ることで睡眠の質向上にもつながります。

仕事の帰りが遅くどうしても夜ごはんが遅くなる方は、主食のご飯を帰宅までの合間に食べることでも空腹による過食や早食いを防止できます。また血糖上昇を抑えた食べ方になります。おにぎりなどが活用できそうですね。

飲酒は適正量~

アルコールは肝臓で分解代謝されて代謝産物が尿として排出されますが、飲み過ぎてしまうと体の中に老廃物が代謝しきれず残ってしまいます。1杯のお酒でも分解には約2~3時間かかるといわれています。それが翌朝の疲労感につながってしまうのです。

飲酒については、体質や遺伝によって個人差がありますが、男性は40g女性は20g未満の飲酒にこころがけてください。

1日のストレス解消につながるお酒が体にとっては負荷がかかってしまうなんて悲しいですよね。できるだけ適正量に近づけてみてください。また週に2〜3日は休肝日を設けることをおすすめします。

お酒の分解代謝を助けるためにもお水やお茶などを積極的に摂取しましょう。

まとめ:食習慣は「仕事力」の土台

食習慣をととのえることで、疲れにくく、集中力が持続し、仕事のパフォーマンスを最大限に発揮することにつながります。からだはまぎれもなく「食べたものでできている」ので、毎日の選択がとても大事です。

今日からできる小さな一歩

  • 朝食を欠かさずとる
  • 昼食は定食スタイルにシフト
  • 夜は和食+オメガ3脂肪酸を意識
  • 飲酒は適正量へ、休肝日を設ける
  • 午後以降はカフェイン摂取を控えノンカフェインの飲み物へ

勤労感謝の日を機に、ご自身の食習慣を見直してみませんか?

食べることは、働くことを支える「自己投資」。ぜひ、日々の食事を味方につけて、より健やかで充実した毎日を過ごしてくださいね。

参考文献:Newton 科学的に正しい栄養の教科書改訂2版

厚生労働省「習慣を変える、未来に備える 男性編 あなたが決めるお酒のたしなみ」

無料 オンライン健康相談&セミナー「福利厚生サービス」ダウンロード

企業の福利厚生施策として、従業員のライフステージに寄り添うサポートサービスです。
直近3年間で400回以上のセミナー実績や、利用促進につながる広報制作全員が資格を有する専門家の相談対応をご提供しています。さらに、女性活躍推進や「くるみん」などの企業認定制度に対応した基準・条件にも沿った施策をご提案します。

1. 豊富な実績で安心
直近3年間で400回以上のセミナー開催実績。
実例に基づく具体的なノウハウをご提供します。

2. 利用促進の仕組みもサポート
広報制作サンプルを活用し、従業員が参加・利用しやすい仕組みを構築できます。

3. 専門家が直接伴走
全員が資格を有する専門家による相談対応。
女性活躍推進や「くるみん」などの認定制度にも準拠した施策をご提案します。

この記事を書いた人

不妊治療クリニック6年勤務。約3000人以上の栄養相談実施。妊娠前からの授かるからだづくりをご提案。レシピ監修・酸化・糖化ストレス・腸内フローラ研究に携わる。薬膳食療法専門指導士として女性のからだの不調に寄り添う体質改善が得意。