鍼灸って本当に効くの?効果のメカニズムと賢い活用法

「病院に行っても特に異常はないと言われたけど、ずっと頭が重い」「生理が来るたびに憂鬱」「冷え性がひどくて、夜も眠れない」 そんなモヤモヤした不調を抱えていませんか?そのお悩み、鍼灸がお役に立てるかもしれません。今回は、そんな鍼灸の秘密を解き明かし、体の不調を和らげるヒントをお届けします。

世界も認める鍼灸のチカラ

鍼灸は、古代中国で約2000~3000年前に生まれ、日本へは奈良時代(7~8世紀)に伝わりました。

その後、日本人の体質や風土に合わせ独自の発展を遂げ、江戸時代には広く庶民に利用されていました。

現在、鍼灸は、西洋医学を補完する代替療法としてWHO(世界保健機関)でも認められ、世界的に研究が進められています。アメリカでは国立衛生研究所(NIH)が鍼灸の有効性を示し、ヨーロッパの一部では保険適用されるほど、その科学的根拠や実績が積み上がっています。

鍼って痛くないの?安心して受けるためのポイント

「鍼」と聞くと、「注射針みたいで痛そう…」と想像して、尻込みしてしまう方も多いのではないでしょうか。

実は、鍼灸で使用される鍼は外径0.14~0.24ミリ程度と、医療機関で採血などに使用される注射針(外径0.6〜0.8ミリ)より随分細いもの。鍼先は丸みを帯びており、皮膚の細胞を傷つけることなく「分け入る」ため、臓器を傷つける可能性は低く、刺入時に独特のひびきはあっても、注射針が刺された時の痛みとは異なる感覚です。

さらに、使用する鍼はすべて使い捨てで滅菌処理済みのため、衛生的にも安心です。

少しでも不安なことがあれば、施術前に鍼灸師に気軽に伝えてみてください。感受性に合わせて、お灸や刺さない鍼などやわらかい刺激から始めてくれる場合もあります。

鍼灸って何に効くの?

ストレスがかかり緊張がいき過ぎた時、私たちの体は症状を出します。この時、鍼灸は、全身に点在する「経穴(ツボ)」を刺激することで、体内の「気血」の流れを整え、崩れた治癒力を回復させることを目指します。

主な働きは以下の通りです。

痛みの緩和 (肩や腰の慢性的なこり、頭痛、関節の不快感など)
鍼刺激は、脳内でエンドルフィンやエンケファリンといった内因性の鎮痛物質の分泌を促すことが分かっています。同時に、局所の筋肉の過緊張を和らげ、血行を促進することで、痛みを軽減する手助けになる可能性があります。

自律神経バランスの調整 (不眠、胃腸の不調、めまいなど)
これらの症状は、私たちの意志とは関係なく体の機能を調整する「自律神経」のバランスが乱れることで起こりやすくなります。鍼灸は、この自律神経(交感神経と副交感神経)のバランスを整えることで、心身をリラックスさせ、不調の軽減を図ります。

血行促進 (手足の冷えや、むくみなど)
お灸の温熱効果や鍼による刺激は、局所および全身の血流を改善し、新陳代謝を活発にします。これにより、冷えの改善や、疲労物質の排出促進、筋肉疲労の回復を助けます。

免疫機能の向上(季節の変わり目の不調やアレルギーなど)
鍼灸は、白血球の増加やリンパ球の活性化など、体の防御システムである免疫機能を刺激し、向上させる効果も期待されています。これにより、体調を整え、季節の変わり目などの不調に備える助けになリます。

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女性特有のお悩みにもこんな働きが期待できる

女性の体は、ホルモンバランスの影響を受けやすく、月経周期やライフステージによって様々な不調が出やすいものです。鍼灸は、そんな女性特有のお悩みに、丁寧に寄り添ってくれます。

憂鬱な生理期間を軽やかに(生理痛など月経に伴う不快感や周期の乱れなど)
これらの症状は、骨盤内の血行不良やホルモンバランスの乱れが関係していることがあります。鍼灸は、骨盤内の血行促進と、卵巣機能や視床下部-下垂体-卵巣系といった内分泌系のバランス調整をサポートし、症状の軽減につながる可能性があります

月経前症候群(PMS)(気分の上下、むくみ、頭の重さやお腹や胸の張りなど)
こうした不快な症状に対し、鍼灸は、自律神経の乱れを整え、血行を良くすることで、PMSの精神的・身体的な不快感の軽減に良い影響が期待できます。

更年期を穏やかに(ほてり(ホットフラッシュ)や気分の落ち込み、不眠など)
更年期症状は、閉経に伴う女性ホルモンのアンバランスと自律神経の乱れが大きく関与しています。鍼灸は、自律神経のバランスを整えることで、これらの症状を和らげ、ゆらぎの時期を心穏やかに過ごすための味方になってくれます。

妊活中のサポート:
妊娠を望む女性にとって、心身のバランスと血流の良好な状態は非常に重要です。鍼灸は、ストレスを軽減し、骨盤内の血流を促進することで、子宮や卵巣への血流をスムーズにしてくれます。より健康な体の状態に導くことで、妊活中の活力維持やリラックスの一助となる可能性があります。

鍼灸の賢い活用法

信頼できる鍼灸院選びが大切
鍼灸師は国家資格ですが、施術やサービスの質は様々です。口コミやホームページなどで院の雰囲気や施術方針、費用をしっかり確認し、納得した上で施術を受けることが大切です。

自分と向き合う、大切な時間
鍼灸の施術では、丁寧な問診とカウンセリングを通じて、話をじっくり聞いてくれます。例えば、冷えやすい、疲れやすい、寝つきが悪いなど、普段はあまり意識しないような小さな不調も、鍼灸師にとっては大切な情報です。誰かに話すことで精神的にも安心感が得られることもあるでしょう。これは、自分を大切にする貴重な時間になるはずです。

定期的なメンテナンスとして活用
不調が出てから行くのでももちろん良いですが、不調を未然に防ぐため、美容院に行くような感覚で、体のメンテナンスとして通ってみるのもおすすめです。どのくらいの頻度で通うのが望ましいか、鍼灸師に相談してみましょう。

賢くお得に
継続して通いやすいように、保険適用(医師の同意が必要な疾患に限られます)やお得なコース、回数券などの利用も確認すると良いでしょう。

病院の治療と組み合わせても大丈夫
鍼灸は、西洋医学と補完関係にあります。病院での治療を邪魔するものではなく、むしろ併用することで、症状の緩和や体力回復に向けて役立つ可能性があります。近年では、妊娠しやすい体作りのために高度生殖医療と鍼灸を併用される方も多くいらっしゃいます。

まとめ

鍼灸は、WHOもその有効性を認める、古くて新しい頼れるケアの一つです。特に、病院では原因が特定されない不調や女性特有の不調など、他の人には理解してもらいにくいモヤモヤ解消の強い味方となってくれることでしょう。

一人で抱え込まずに、まずはお近くの鍼灸院を調べて、一歩踏み出してみてはいかがでしょうか?

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