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不妊治療では、不妊の原因を探るために様々な検査を行います。「一体どんな検査をするんだろう。」「どんなところで何をやってるの?」など、患者が検査を行うとなれば、不安はつきものです。

そこで今回は、今や多くのクリニックで行われている「トリオ検査」「PGT-A検査」を扱うアイジェノミクス社へお伺いし、
アジア太平洋地域統括責任者 張 博文氏と日本法人代表代理 兼 事業開発部長 西山 隆太郎氏に会社のこと、ラボのことなど様々なお話を伺いました。

年間18~20万件の検査を実施している遺伝子検査会社

アイジェノミクス社はどのような企業でいらっしゃるのでしょうか。

アイジェノミクス社は、スペインのバレンシア市に本社を構える遺伝子検査会社です。拠点として、ラボがある国は全世界に渡り、南米、台湾、中国、韓国などに拠点を構えており、今後はベトナム、オーストラリアにもラボの設置を予定しています。ラボがない国で受けた検体に関しては、スペインに送って検査を行っています。日本でも、ERA、EMMA、ALICEのエンドメトリオ検査については、スペインに送って検査を行っています。

様々な検査を行っていますが、検査は80カ国で展開しており、年間18~20万件の検体を検査しています。また、従業員の中の20%が博士号を取得しています。

日本の拠点はいつ設立されて、どのような検査から開始されたのでしょうか。

日本では、2017年4月に設立し、ERA検査から日本で展開を始めました。その後、臨床検査登録が承認され、PGT-Aに関しては台湾や、他国の検体に関して開始しておりました。EMMA、ALICEは2018年の6月から開始しました。

門前払いは当たり前?最初は全く相手にされなかった

トリオ(エンドトリオ)検査は今やどのクリニックでも行える検査となりつつありますが、広く広まったきっかけは何だったのでしょうか。

当初は、検査会社として学会でアピールを行ったり、クリニックを訪問して、商品説明などを行う等の営業活動は当然行っていましたが、社名の知名度がない分、門前払いなこともしばしばありました。契機となったのは、2017年の生殖医学会に弊社の科学責任者であるカルロス・シモン博士が、招待講演で来日したことです。その際に、複数の先生方とカルロス・シモン博士を囲んだラウンドテーブルランチを行いました。そこで当社の技術的な話をする機会を得たことが、検査が広まることになった大きなきっかけです。

また、当時は、患者様に対しての発信の必要性も感じていました。そこで、いち早くERA検査を導入して頂いていた、京野ARTクリニックの京野理事長に取材を受けて頂き、雑誌に登場頂きました。さらに、11回もの反復流産の後、ERA検査を経て生産例が出たということで、オーク住吉様と厚労省と共に記者会見を行いました。そこで毎日新聞や、読売新聞などにも掲載され、認知を得ることができました。

また、ルナルナなど、患者様がご覧になるメディアにも掲載して貰い、2018年に入ってから先生方から逆にお問い合わせが増えるなど、状況が変わっていき、1年をかけて200件ほどの施設で取り扱われるようになりました。

最初はERA検査から広まったのですか?

そうですね。また、患者様から先生方にERA検査を受けたい、と要望頂いていたというのも大きかったのだと思います。患者様もSNSで学ばれたり発信をされていたため、患者様のお声は大きかったと思います。

ERA検査は、大体月にどのくらい検査されているのでしょうか。

日本だけですと800件くらいです。このうち半数以上は、トリオ検査となっています。単独で着床の窓だけ調べるのではなく、子宮内フローラも一緒に調べる、といった複数の検査を1回のバイオプシー(生検)で調べることができる点や、3つをまとめて受けることによるコストのメリットもあるため、トリオ検査の方が多くなっています。

PGT-Aの未来の形、非侵襲性のPGT-Aの展開も

今まで多くの検査を行っていらっしゃいますが、今後のサービス展開についてお聞かせ下さい。

IVFに関して、弊社はトータルソリューションを提供していると考えています。

PGT-Aでは、非侵襲性のPGT-Aも開発済みで日本では臨床研究を進めています。現在のPGT-Aでは、バイオプシー(生検)するので、受精卵にどういった影響があるのか検証されていません。

受精卵に対してダメージがある、と考えているドクターもいますが、実際にはどのようなダメージがあるかは分かっていません。移植した後に、着床するか、しないか。着床した後に子供として生まれるか、途中で流産するか、など、検証できないプロセスに入ってしまうので、侵襲しないほうが、一番いい、ということです。

そこで弊社は2年前から非侵襲性のPGT-Aを開発しました。この検査は、胚培養を行う際の培養液中に存在するDNAの断片を調べる事で、胚のDNAを調べることができる検査です。

NIPTと似ている原理なんですが、胚が発生してから細胞が複製していき、胚盤胞になるまでに、色んなDNAが培養液中に出てきます。どういった仕組みでというのはまだ解明されていませんが、細胞の中に入っていないDNAがあり、正常胚か、異数性が起きているかどうかが培養液を調べる事で分かるというものです。

この検査のハードルとしては、母体の細胞が混入してしまう点で、それが入ると正しい検査が行えないということです。しかし、様々な検証を行い、当社では、従来の胚盤胞の栄養外胚葉(TE)バイオプシー(生検)と八十数パーセントの一致率を出すことができました。そうすると、従来の侵襲性の検査をしなくとも、予測はできる、と言うことになります。

しかし、今のところ、この技術は日本産婦人科学会では勧めない方針だと言われています。というのも、現在PGT-Aの臨床研究が進んでおり、まだ日本産婦人科学会としては、PGT-Aの最終的な評価が完了していない、という認識であるためです。PGT-Aが前向きな結果として評価された場合は、次のステップとして可能性のある評価方法になると我々は考えています。

従来の侵襲性のある検査方法ですと、胚盤胞の外側の部分のみの細胞を調べることになるわけですが、非侵襲性PGT-Aは、胚盤胞の全体から出てくるDNAを見ています。胎児になる細胞、胎盤になる部分を全体的に調べることになるため、もっと良い技術になるかもしれません。

一番のやりがいは「ありがとう」という患者様からの感謝の言葉。

最後に、患者様に対してどのような想いをお持ちなのかお聞かせください。

おそらく、検査会社の中でも、患者様に向けた情報発信を多く行っている会社は、弊社のほかにはあまりないと思います。なぜ情報発信をやりたいのかというと、例えば、先生が検査などの説明を患者様に行う際に、患者様が漠然とした情報をもらっても「この検査を本当に受けるべきなのか、どうなのだろう」と戸惑うこともあり、検査を受けるべきかどうかの判断材料(情報)がなかったからです。

弊社は、患者様にもっと正しく検査や、妊活の情報を知って貰いたいという想いがあり、2018年から「妊活ラジオ」というラジオ番組を始めました。妊活ラジオでは、色々な先生方をお招きし、弊社の検査に関する情報もあれば、妊活に関わる全ての知識をお話し頂いています。

弊社が患者様に対して沢山発信していることもあってか、弊社に入ってくる電話やメールの半分以上は、患者様からなんです。患者様に対して検査の説明を行い、検査を受けて頂いて、妊娠をされ、お子様が生まれた時に「ありがとうございました。」と感謝のメールやお手紙を頂くこともあります。そういったことが、私達の一番大きなモチベーションとなっています。幸せだなぁと思うんです。ご出産された方からお手紙やお声を頂くと、全社員で共有して、皆で「嬉しいね。」と喜んでいます。この仕事のやりがいはそこにあるのだと思います。

Andy Chang(張 博文)
アイジェノミクス・ジャパン
アジア太平洋地域統括責任者1995 年 清華大学(台湾)卒業
2005 年 京都大学大学院にて博士号を取得
2011 年 マイクロアレイの最大手Affymetrix Japan 社にて技術部長を経て、
APAC 事業開発ディレクターに就任
2017 年 Temple University Japan においてMBA 取得( 首席) 
2017 年 Igenomix Japan 日本法人代表 兼 APAC 事業開発 ディレクター
2019 年 Igenomix アジア太平洋地域統括責任者

西山 隆太郎
アイジェノミクス・ジャパン
日本法人代表代理 兼 事業開発部長1998年 関西学院大学大学院 理学研究科修了
2008年 法政大学大学院 経営学研究科修了(MBA)
1998年~2000年 株式会社 医学生物学研究所にて細胞診・テレパソロジー装置のアプリケーションサポートを担当
2000年~2019年 ライカ マイクロシステムズ株式会社にて、プロダクトマネージャー、マーケティング部副部長を経て
ライフサイエンス事業部・ナノテクノロジー事業部の事業部長を担当
2019年 株式会社 アイジェノミクス・ジャパン事業開発部長
2021年 株式会社 アイジェノミクス・ジャパン日本法人代表代理を兼任

株式会社アイジェノミクス・ジャパン
東京都中央区日本橋人形町2-7-10 エル人形町4F
03-6667-0456
生殖遺伝子検査サービスに特化した検査ラボ、アイジェノミクス。患者様の妊娠、出産をサポートする遺伝子解析サービスを提供しています。

アイジェノミクスの検査会社という立場から患者様を支える気持ちに胸を打たれました。検査の先にある、患者様への思いをお伝えできたら嬉しいです。

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