4人に1人は週に1回の慢性的な頭痛を感じているというデータがあります。
頭痛はもっともよく見られる症状の一つで、頭痛の患者数は日本で4,000万人とも言われています。その原因はさまざまで、自然におさまる軽症のものから、中には命にかかわる病気が隠れていることもあります。急な片頭痛は仕事のパフォーマンスの低下や、思いっきり休日を楽しめなかったり、多くの働く人がどうにか解決したいです。
今回は片頭痛の理解と対策について正しく学んでいきましょう。そして頭痛を対策し、健やかに働き続けることができるように社員に呼びかけていきましょう。
症状
・頭の片側に痛みが出る(両側の場合もあり)
・拍動性(血管がドクンドクンするような痛み)
・動くと悪化する(横になると楽になる)
・吐き気や嘔吐を引き起こす
・光、音、匂いなど過敏になる
・頭痛の前兆(キラキラした光などの視覚症状)がある場合もある
痛みの前に「片頭痛がはじまるな・・・」という予兆(気分変化、首の痛み、食欲増進/食欲減退、悪心など)が見られ、その後数分から1時間程度前兆(キラキラした光など視覚症状、しびれなどの神経症状)が続きます。前兆の後、ズキズキした頭の痛みが4時間から数日持続します。
引き起こす誘因
下記のような原因が考えられます。
・天候の変化
・睡眠不足
・ホルモンバランス(特にエストロゲン:月経に関わるホルモン)
・食事をとらない
・強い光や強いにおい
・ストレス
・赤ワインなど特定の食べ物飲み物(人により異なる)
診断
片頭痛の診断はガイドラインで定めた診断基準が使われます。頭痛を伴う他の病気の可能性はないかなど総合的に判断した上で診断されます。
頭痛外来や、脳神経内科(外科)の受診をおすすめします。
治療
・薬物療法(鎮痛剤や吐き気止め)
・誘因の除去
・ストレッチやヨガなどの行動療法
片頭痛は完治することが難しいが、症状のコントロールが可能です。片頭痛の起こる回数やタイミング、誘因などを記録し、どのような状況で症状がでやすいか把握することが大切です。
最近では、頭痛を記録するアプリもありますので上手に活用しながら症状をコントロールしましょう。また、ヨガなどのストレッチはリラックスすることで自律神経を整えることで、頭痛の頻度や強さを低減することができます。
こんな頭痛は要注意!
・打撲や転倒で頭部外傷したことによる頭痛
硬膜下血腫や硬膜外血腫の可能性があります。受傷当日に症状がなくても、翌日以降に痛みが出る場合もあります。頭部外傷をした場合は数日頭痛の有無を注意して観察しましょう。また、高齢者や飲酒を多量にする方が頭部外傷下場合慢性硬膜下血腫を起こしている場合があります。
・普段と違う突然の強い頭痛
くも膜下出血の可能性があります。今までの片頭痛とは違う痛みがあれば、すぐに受診しましょう。
・手足の動きが悪くなる、しゃべりにくい、忘れっぽいなどの症状を伴う頭痛
脳腫瘍の可能性があります。下垂体腫瘍の場合は目が見えにくくなるなどの症状が突然起こる場合があります。
・首の後ろから後頭部にかけた激痛
首の付け根から後頭部にかけた激痛は椎骨動脈解離などの可能性があります。動脈解離の場合、めまいや声のかすれ、身体の感覚機能がおかしい、物が飲み込みにくいなどの症状があります。
・こめかみを中心とする頭痛(50歳以上)
側頭動脈炎の可能性があります。微熱や倦怠感や手足の痛みを伴います。
自分でできる頭痛との付き合い方
片頭痛が起きると動くと症状が悪化しやすいです。そのため、片頭痛が起こる前兆がある場合は横になるなどして安静にしましょう。また、誘因を避けましょう。
・天気予報を確認する
アプリなどで天気と片頭痛の傾向を把握しましょう。片頭痛が起こりやすい天候の場合、過度な運動や誘因は避けましょう。予防で飲める薬もあるため、片頭痛が起こりそうな場合主治医と相談しましょう。
・誘因の排除
光が誘因の場合、遮光カーテンを利用したり外出時に帽子やサングラスをつけましょう。においが誘因の場合はこまめな換気、芳香剤や香水などは避けましょう。
・ヨガや有酸素運動
ヨガや有酸素運動で片頭痛が改善されたという報告があります。1日5分でも、休憩時間でもヨガを取り入れましょう。
・良質な睡眠をとる
睡眠不足も寝すぎも片頭痛を引き起こす原因となります。自身にあった睡眠時間をみつけましょう。
いかがでしたか。
梅雨の時期は片頭痛や心身の不調がでやすいです。
社員の頭痛対策について具体的に知りたいなどあればファミワンの専門家にご相談ください。