今は国内だけでなく、海外に進出して経営を行う企業もたくさんあります。特に、外資系やベンチャー企業などは海外のマーケットを重視している傾向が強いです。ただ、海外進出する際は事業に貢献できる優秀な人材育成が必要です。
昨今では国内でも人材不足が課題になっているため、企業方針に合う人材を採用するのは難しいと言えます。そのため、人材育成がポイントになりますが、どのように行うことができるのか内容を紹介しましょう。
グローバル化に伴う人材育成のポイントとは?
企業としてグローバル化に特化する人材育成を行うためには、ポイントを把握しておく必要があります。企業として独自の方法を用いるケースもありますが、基礎を把握していなくては成功しない可能性が高いです。人材育成について押さえておくべきポイントについて解説しましょう。
候補者の内容を徹底的に把握する
グローバル化の人材育成をする際は、誰を選ぶべきなのか見極めが重要になります。海外事業を任せられる人材は誰もが当てはまるわけではなく、適任であるのか会社側が判断しなくてはいけないからです。
例えば、海外事業だと積極的にコミュニケーションできる人が比較的適任であるため、社員の性格を確認するためヒアリングを設ける必要性も生じるでしょう。また、本人だけでなく同僚や後輩、上司、部署の社員からもヒアリングを行い、評判が良いのか仕事への態度など素行面に問題がないかチェックする必要もあります。
企業によっては社員データのみのチェックだけで育成候補者をリストアップするケースも多いですが、評判や性格、素行も重要な指標になるため、しっかり社員を見極めるようにしましょう。
グローバル化に必要なスキルを洗い出す
グローバル化の人材育成に必要なスキルもピックアップしましょう。海外事業は国内とは異なるスキルが必要になり、例えば英語などの語学や文化への適応能力です。他にも、コミュニケーション能力や協調性、リーダーシップ、責任感などビジネススキルも必要になるため、重要と思えるスキルを洗い出しましょう。
その後、リストアップした候補者によって、どのようなスキルが必要なのか考えていきます。候補者によってはすでに体得できているスキルもあるはずなので、何が足りず伸ばしていく必要があるのか適性検査を実施するのがおすすめです。
データとしてスキルを可視化できれば、何が必要なのか一目で把握できます。また、スキルは一覧表として作成しておくなど、見やすいように工夫しておきましょう。
グローバル化の人材育成プログラムを作成
候補者のリストアップとスキル選定を行えたなら、育成プログラムを作成しましょう。育成プログラムは研修やOJTなどいろいろな方法を採用できますが、ケースによっては費用もかかり、成果も変わるため、企業の方針によって形態を考えるようにしてください。
例えば、語学力やコミュニケーションの場合は、社内で講義を聞くスタイルよりも実際に海外に出て、一定期間生活してもらった方がスキルアップしやすいです。異文化への理解を示す際は現地のネイティブの社員を講師として研修に参加してもらい、接し方などを指導してもらうことができます。
また、英文契約の基礎に関しては構成や注意すべき点として、現地で働く社員に指導してもらうこともできるでしょう。プログラム内容は期間も重要なので、その点を確認して作成しましょう。
プログラムは長期的視点で小分けにして実施する
育成プログラムを作成できれば、小分けにして実施していきます。例えば、3ヶ月後、1年後、2年後という期間に分けて実施できます。育成の候補者で通常の業務と併用してプログラムも実施してもらうなら、無理のないスケジュールが重要です。
詰め込み過ぎると、候補者は心身共に疲れ切ってしまい、体調を崩す原因にもなるため配慮を示す必要があります。また、グローバル化の人材育成は短期間で行うのは難しく長期的な視点が大事です。
候補者がモチベーションを保てるようにプログラムの実施期間とタイミングを見極めることはもちろん、時には海外事業部の方針変更や経営計画の変更、候補者の離職などにより、臨機応変にスケジュールを変えなくてはいけないケースもあります。そのため、計画を調整することも念頭に置いておきましょう。
育成プログラムのフィードバックを行う
育成プログラムを計画的に終えたなら終了になります。ただ、終了した後も講師などが内容を把握してフィードバックを行うことは重要です。育成を受けた社員に改善点を伝えることで、どの部分を向上させるべきか自覚させることができます。その後は各社員の能力や性格などを考慮して海外事業部に配属するようにしましょう。
グローバル化の人材育成は組織的に計画することが重要
グローバル化に向けた人材育成は、プロセスを確認して会社全体で行う必要があります。会社の方針として確立することで各部署が連携でき、人材育成のスケジュールや研修内容などもある程度スムーズに決定できるでしょう。グローバル化に向けて、まずはポイントを押さえて計画していきましょう。