くるみん認定とは
「くるみん認定」って耳にしたことはありますか?
どうやら認定された企業にはメリットがあるらしい?
そのような疑問を抱えている方も少なくないのではないでしょうか?
この記事では、くるみん認定とは?、くるみん認定を受けるメリット、くるみん認定を受ける方法などについて解説します。
くるみん認定の概要
くるみん認定とは、一定の基準を満たした企業に対して、厚生労働大臣が「子育てサポート企業」として認定する制度です。
「女性の職場における活躍の推進に関する次世代育成支援対策推進法」に基づき認定されます。
くるみん認定を受けるには、子育て支援の取り組みに関して、一般事業主行動計画を策定し、その計画に定めた目標を達成することが求められます。
くるみん認定を受けるメリット
くるみん認定を受けると、様々なメリットがもたらされます。主なメリットをご紹介しましょう。
企業イメージの向上
くるみん認定を受ければ、子育てサポートを行っている企業であると認知され、企業イメージが向上します。子育てに理解のある企業であり、仕事と子育ての両立ができる企業だというイメージは、採用や人材確保に有利になります。
また、くるみん認定マークを公式サイトや広告などに掲載することで、社会的責任を果たしていることをPRできるというメリットもあります。
従業員のモチベーションアップ
くるみん認定を受けるためには、一般事業主行動計画を策定と実行が必要です。そのためには、勤務条件や職場環境の改善が進みます。たとえば、育児休業や時短勤務などの制度の整備や周知、育児中の社員とのコミュニケーションの促進、男性社員の育児参加の支援などが挙げられます。これらの取り組みは、従業員の満足度やワークライフバランスを高めることにつながります。また、出産後も仕事を続けやすい環境になることで、女性社員のキャリア意識や能力開発も促進されます。
税制優遇措置
くるみん認定企業になると、税制上の優遇措置を受けることができます。
具体的には、以下のような措置が受けられます。
- 認定を受けた事業年度(1年間)に新築や増改築した建物などは、通常よりも高い率で割増償却することができます。
- 育児休業中の社員に対する給与支払額の一部が所得税から控除されます。
- 育児休業中の社員に対する給与支払額の一部が法人税から控除されます。
くるみん認定を受ける方法
では実際に、くるみん認定を受けるにはどうすれば良いでしょうか。
くるみん認定を受けるためには、次の手続きが必要です。
- 一般事業主行動計画の策定
- 一般事業主行動計画の実施
- 認定申請
それぞれについて、具体的に見てみましょう。
一般事業主行動計画の策定
くるみん認定を受けるためには、まず一般事業主行動計画を策定する必要があります。育児休業法に基づいて、事業主が子育て支援の取り組みを具体的に定めます。
一般事業主行動計画を策定するには、次のポイントをおさえましょう。
- 計画期間は3年以内
- 計画内容は、育児休業法の基準を満たすことが必要
- 育児休業や時短勤務などの制度の整備や周知
- 育児中の社員とのコミュニケーションの促進
- 男性社員の育児参加の支援など
- 事業主と労働者代表との協議を経て決める
- 都道府県労働局へ届け出る
一般事業主行動計画の実施
一般事業主行動計画を策定した後は、その計画に沿って実際に子育て支援の取り組みを実施する必要があります。
実施する際には、以下のようなポイントをおさえましょう
- 実施状況は、毎年度末に労働者代表と協議する
- 実施状況は、毎年度末に都道府県労働局へ報告する
- 実施状況は、社内外に広く公表する
くるみん認定を申請
一般事業主行動計画を実施し、その成果が認められたら、最後にくるみん認定を申請しましょう。
無事、認定された場合は、子育てサポート企業として「くるみんマーク」が使えるようになります。
くるみんマークは、子育て支援に積極的な企業であることを示すマークで、社内外にアピールすることができます 。名刺やホームページで積極的にPRしましょう。
くるみん認定を目指す企業へのアドバイス
従業員の声を積極的に聞く
くるみん認定を目指すには、従業員のニーズや意見を把握することが重要です。
従業員の声を聞くことで、子育て支援の取り組みに対する関心や参加意欲を高めることができます。
また、従業員の声を反映したオリジナリティのある取り組みを行うことで、くるみん認定の審査に有利になる可能性があります。従業員の声を聞く方法としては、アンケートや面談、ワークショップなどがあります。
目標を明確に設定する
くるみん認定を目指すには、一般事業主行動計画において、目標を明確に設定することが必要です。目標を明確に設定することで、計画の策定や実施に向けた方向性や指針を示すことができます。
また、目標を明確に設定することで、計画の実施状況や成果を評価しやすくなります。
目標を設定する際には、育児休業法の基準やくるみん認定の認定基準等を参考にしながら、現状分析や問題点の洗い出し、改善策の検討などを行うことが望ましいです。
継続的に取り組む
くるみん認定を目指すには、一般事業主行動計画に沿って、継続的に子育て支援の取り組みを実施することが求められます。
継続的に取り組むことで、子育て支援の取り組みが社内外に浸透し、企業文化として定着することができます。
また、継続的に取り組むことで、計画の実施状況や成果を労働局長や労働者代表と共有し、改善点や課題点を見直すこともできます。 継続的に取り組むためには、計画の実施担当者や体制、予算などを明確にすることや、計画の実施状況や成果を定期的にモニタリングすることなどが重要です。
認定企業を目指そう!「くるみん認定チェックシート」ダウンロード
まとめ
くるみん認定は、企業が子育て支援に取り組むためのきっかけとなる制度です。
認定を受けるには、ある程度の労力と時間が必要ですが、その分、企業のイメージアップや従業員のモチベーションアップ、生産性の向上など、さまざまなメリットが期待できます。
くるみん認定を取得することで、企業の魅力を高め、優秀な人材の採用・定着にもつながります。
また、税制優遇措置を受けることで、子育て支援の取り組みをより充実させることができます。
ぜひくるみん認定を目指していきましょう
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