企業の健康経営にも活かせる!ひな祭りの行事食と栄養の知恵

管理栄養士の山本です。節分が終わり、春が近づいてきました。ひなまつりもすぐそこですね。ひな祭りといえば、ちらし寿司などの行事食も楽しみの1つ。そこで、ひな祭りの由来や、行事食、食材に含まれる栄養素について解説致します。

ひなまつりの由来は?

元々、3月のはじめには「上巳(じょうし)の節句」という中国から伝わった行事があり、草などで作った人型を川に流して厄払いをしていました。

一方で、平安時代の貴族の女の子の間では人形を使った「雛遊び」が流行します。

この二つが結びつき、紙の人形を流す「流し雛」が行われるようになりました。

その後、江戸時代には雛人形を室内に飾るようになり、更に幕府が上巳の節句を3月3日と定めました。そのことで、3月3日が女の子の健やかな成長を祈願するひな祭りに発展したと言われています。

ひなまつりの行事食どんな栄養素が含まれる?

よく食べられるものとして、ひしもちやちらし寿司、甘酒などがありますね。

ひな祭りの行事食は、見た目が華やかなだけでなく、体にうれしい栄養素も含まれています。そんな栄養素、その働きを紹介致します

■菱餅(ひしもち)
色鮮やかな3色で構成され、特徴的な形である菱形は、菱の実が原型とされています。
諸説ある菱餅のカラフルな色。
解毒作用が期待できるクチナシの実で色付けされたピンクには、「魔除け」「先祖を尊ぶ心」といった意味が込められているとされています。
白には、「子孫繁栄」「長寿」「清浄」が祈願されているそうです。
そして、「厄除け」「健康」の意味を持つとされる緑は、増血作用があるとされる蓬(よもぎ)の新芽で色付けされています。

栄養素について
よもぎ: よもぎは漢方にも使われることがあるほど、葉緑素や鉄、β‐カロテン、ビタミン、食物繊維など健康を総合的にサポートする成分が含まれ、貧血予防や便秘解消などが期待されています。

■ちらし寿司

ちらし寿司には、卵やえびなどのタンパク源、レンコンなどの野菜、豆類が使われており、1品でバランスが整う優秀な料理です。

栄養素について

甘酸っぱい酢飯と一緒に、さまざまな具材を楽しめるのが魅力的。疲労回復効果が期待できるお酢はもちろんのこと、タンパク質が豊富なエビや豆、玉子。食物繊維やビタミンCが豊富なレンコン。春野菜のビタミンミネラル豊富な菜の花で総合的に栄養素を摂取することができます。

行事だけでなく、休日のランチなどにも活用できます。普段の食事で野菜をそれぞれ煮るのは大変ですが、例えばひじき煮やきんぴらを活用すれば簡単に作ることができます。

■ハマグリのお吸い物
ハマグリの貝殻は、形や模様などが、対の貝殻しか合わないことから、仲のよい夫婦の象徴とされています。
良縁にめぐまれ、相性の良い結婚相手と結ばれて仲むつまじく過ごせるように、との願いが込められています。

栄養素について
春に旬を迎えるハマグリには、カルシウムや鉄、亜鉛などのミネラル類が豊富に含まれています。
タウリンなどの疲労回復や肝機能強化に効果的な栄養も豊富です。
お吸い物は、溶け出した成分をそのまま飲み干せるので、 栄養を余すことなく取り入れることができます。

■甘酒

もともとは、白酒は、みりんに蒸した米、麹を混ぜて熟成させたお酒で

昔は桃の花びらを漬けた「桃花酒」というものが飲まれていたようです。

白酒はアルコールが含まれている為、子供は飲むことが出来ません。

子供も一緒に祝うひな祭りでは、白酒の代用として「甘酒」が飲まれることが最近は多くなりました。

栄養素について

甘酒: ビタミンや食物繊維、アミノ酸など栄養素が豊富なことから「飲む点滴」と呼ばれています。最近は米麹の甘酒もスーパーで手に入りやすく、子どももクセなく取り入れることができます。お菓子づくりやお料理にも活用できますよ。

彩り鮮やかなちらし寿司レシピの紹介

飾りつけの具材はお好みで、サーモンやマグロなどをトッピングすると

海鮮ちらし寿司として、豪華になりますね。

いかがでしたか?行事の由来や食事に込められた意味を知るとよりひな祭りが楽しくなりますね。お子さんの成長を感じる日として、ぜひ食卓から楽しまれてくださいね。