7月29日(金)、ファミワンでは初めてとなる「ファミワン 福利厚生サービス」導入企業様と提携企業様を対象とした交流会イベントを実施しました。本イベントは参加企業の皆さまが、最新の制度情報や不妊治療の実態をお伝えし「どんなサポートができるか」ということを、他社事例も参考にしながら考えていただけるよう企画しました。
「妊活・不妊治療と仕事との両立」をテーマに、不妊治療当事者を支える側と、両立に励む当事者の両方の目線を融合させた、多彩なコンテンツをお届けしました。
【参加企業】(かな順)
・小田急電鉄株式会社
・住友生命保険相互会社
・東京地下鉄株式会社
・TBS厚生会
・日本出版販売株式会社
―目次―
イベント内容
1. 株式会社ファミワン 代表石川よりご挨拶
2. 講演「妊活当事者にとっての『働きやすさ』とは~制度と風土~」
講師:松本彩乃(ファミワン キャリアコンサルタント、NPO法人Fine認定不妊ピア・カウンセラー)
3. 妊活サポートの事例紹介(TBS厚生会さま)
4. 当事者に直接質問!不妊治療と仕事の両立経験者へのインタビュー
5. こんな時どうしてる?他社への質問コーナー!
6. 振り返り
参加者アンケート
イベント内容
1. 代表取締役社長 石川勇介よりご挨拶
「最近では、妊活・不妊治療の分野だけでなく、月経・更年期など幅広くファミワンを活用いただくことが増えてきています。ただ、まだその活用方法などについては周知が行き届いていないと感じることもあります。今回のように導入企業様同士の横のつながりができることによって、様々な取り組みやケースを知見として共有できるような機会となり、何かお持ち帰りいただければ嬉しく思います。」
2. 講演「妊活当事者にとっての『働きやすさ』とは~制度と風土~」
講師:松本彩乃(ファミワン キャリアコンサルタント、NPO法人Fine認定不妊ピア・カウンセラー)
ファミワンアドバイザーでキャリアコンサルタントの松本彩乃より「妊活当事者にとっての『働きやすさ』とは~制度と風土~」をテーマに、講演をいたしました。松本はNPO法人Fineの認定不妊ピア・カウンセラーとしても活動しており、当事者としての視点、キャリアコンサルタントとしての視点両面からの講演内容となりました。
3. 妊活サポートの事例紹介(TBS厚生会)
TBS厚生会でTBSホールディングス・TBSテレビの福利厚生担当し、5000人の会員組織(ベネフィットプラン)も管理なさっている工藤様に、社内の現状やお取り組み、ファミワンの導入背景や活用状況、実績、今後の展望について講演いただきました。
4.当事者に直接質問!不妊治療と仕事の両立経験者へのインタビュー
今回は、ファミワンのユーザー様にお声がけさせていただき、3名の方に順にご登壇いただきました。「不妊治療と仕事の両立」に関して、
・会社に伝える際にはどのように伝えたか。
また、その時の上司の反応や対応、社内の制度について
・職場とのコミュニケーションの中でどんなことを心掛けていたか
・企業人事の方へお伝えしたいこと
など、インタビュー形式でお話しいただきました。
ユーザー様の生のお声を頂戴できる機会はファミワン側としても貴重な機会であり、「支える側」として大変勉強になりました。治療を打ち明けていた方もそうでない方も、それぞれにどのような苦労や工夫があったのかお話いただきました。
5.こんな時どうしてる?他社への質問コーナー!
小田急電鉄様より、東京メトロ様へ「不妊治療へのサポートを拡充するにあたり、効果が見えにくいなども課題もあったはずだが、どのように制度化まで取り組みを進めていったか」というご質問がありました。
その中で、東京メトロ様の「ライフステージにおいて不妊治療に取り組む期間は決して長くはない中、その期間の両立が困難で退職に至ってしまう事例はゼロにしなくてはならないという強い課題意識があった」というお話が印象的でした。
東京メトロ様では、ファミワン含め社内のサポート制度を導入する前に、不妊治療を理由とした退職もあったといいます。「実は会社に打ち明けていないだけで、他の退職者の中にも不妊治療を理由にしていた人もいたかもしれない…」。このように会社からサポートが受けられないことで、退職者が生じてしまう可能性を危惧し、休暇制度や経済的なサポートまで様々に対策を講じてきたことについてご紹介いただきました。
不妊治療をしていることを退職までオープンにしない方も多くいらっしゃるのが、企業や組織における実状です。ニーズの数を掴みにくいことが、支援制度を設計する際に企業側にとって課題とも言えるでしょう。
だからこそ当事者以外の方も不妊治療のことを知り、どのようなサポートや声かけを必要としているかなど理解することで、職場・企業全体で当事者を支えていく雰囲気の醸成が求められているのではないでしょうか。
6.振り返り
事後アンケートにお寄せいただいたお声も含めて、各社ご担当者様をご紹介させていただきます。
小田急電鉄株式会社 熊澤亮祐様
人事部の人事担当として、社員の評価や給与といった処遇の管理を行う熊澤様。兼任しているダイバーシティー推進担当として「他社さんの動向や取り組みを参考にさせていただきたい」との思いから、本交流会にご参加いただきました。
男女比が9:1の小田急電鉄様。不妊治療のサポートを必要とする人の数は相対的にはまだまだ少ない実態から、制度づくりに至る難しさを感じていたとのことでした。
ご意見交換のコーナーでは同業の東京メトロ様とのやりとりの中で、「24時間交代勤務の鉄道の現場業務に携わる方にもライフステージに対応した制度が必要だ」というお話が上がりました。
そこでは、ファミワンの専門家から「管理職など支える側同士が横の繋がりを作り、チームマネジメントの悩みだけでなく成功事例も共有し、男女問わずさまざまな事情を抱えた人を支え合えるような風土づくりを目指すこと」を1つのアイディアとしてご提案させていただきました。
住友生命保険相互会社 鳥居翔様
新規ビジネスの立ち上げ業務に携わっている鳥居様。昨年11月にファミワンとは実証実験を実施するなどファミワンとはプロジェクトパートナーとして連携いただいており、「先行して導入されている企業様のお話を直接伺える貴重な機会となった」とのお声をいただきました。
男女比が1:9の当社で、男性管理職の理解を得るためにどんな取り組みが必要か「他社さまの事例を参考にしたい」といった思いから、本交流会へご参加いただきました。
鳥居様からは「企業によって風土も違えば、(妊活サポートの)運営方法や伝え方も変わってくるので、各社様でのアンケート結果や生の声を共有いただきたい」といった貴重なご意見もいただき、弊社としても気づきを得ることができました。次回の交流会では、従業員様目線でどう映っているかがよりイメージしやすくなるようなコンテンツも企画していきたいと思います。
東京地下鉄株式会社 三浦宏平様
人事部で労使協議や各種人事制度の設計などを担当されている三浦様。
小田急電鉄様のファミワン導入や、自社で不妊治療を理由とした退職が数件あったことをきっかけに、ファミワンにお問い合わせをいただきました。
2018年より、1年間の不妊治療休職という制度を導入し、2020年からファミワンを導入するなど、会社の重要課題の一つとして不妊治療当事者へのサポートに取り組んできた東京メトロ様。
2021年からは不妊治療を理由に休職中の社員にも健康保険の標準報酬の2/3を補助する支援金制度を導入、2022年には不妊治療に関する特別休暇制度も作り、不妊治療に関する社会的な認知拡大も相まって、理解しあう風土ができてきたと感じているとのこと。
各種制度の利用実績を上げることより、個々の事情に沿った選択肢を幅広く用意しておくことが重要、ファミワンを使って潜在的な社員の声を拾う+会社の重要課題としてサポートに積極的に取り組んでいる姿勢を示していくことが大切、とお話いただきました。本交流会については「不妊治療を実際にご経験された方のリアルな声をお伺いできたことは貴重な経験となりました」とのご感想をいただきました。
TBS厚生会 工藤尚美様
厚生部でTBSホールディングスの福利厚生担当し、5000人の会員組織(ベネフィットプラン)も管理。現在は検査はじめコロナ対応業務にも携わる工藤様。ファミワンのセミナーで妊活当事者への支援だけではなく“支える側”の管理職や若手社員向けにも啓発を行い、妊活の悩みを性別問わず共有し、社会の課題と捉え、組織全体で妊活・不妊治療と仕事の両立を組織全体で支えていく取り組みを進めていくことを目指して、ファミワンを導入いただきました。
「当事者の声を聞いてまだまだ相談しにくい、ということがわかった。ファミワンのセミナーでも質問するのはファミワンの専門家であって、社内のコーディネーターには当事者の声は届かない。一方、支える側の人たちのヨコの繋がりを作ることは私たちもできそうだと思った」というご感想をいただきました。
日本出版販売株式会社 西村麻友子様
出版業界の流通を担う日本出版販売株式会社。人事課のマネージャーとして、採用・育成・人事企画の統括やダイバーシティープロジェクトの推進も行う西村様。
「大変貴重な機会をありがとうございました。不妊治療という観点での社員サポートのお話はセミナーなどもほとんどなく、大変ためになりました。」とのお言葉をいただきました。
9月より「ファミワン 福利厚生サービス」導入を予定しており、不妊治療の実態や仕事への影響などをもっと詳しく知りたいという西村様。不妊治療をはじめとする女性のヘルスケアに関する施策はこれからという段階ではあるものの、ファミワン導入をきっかけにまずは社員のニーズを把握していきたいとのことでした。
「子育てという側面では日販はくるみんマークを取得しているが、より包括的に社員1人1人のライフに関する選択をサポートしていけるようにしたい」という意気込みも聞かせていただきました。
参加者アンケート
「当事者の生の声を聞けたこと」「他社の取り組みを共有できたこと」が高い満足度につながった
アンケートからは、全体を通して満足度が高かったとのご回答をいただきました。特に、「妊活と仕事の両立経験者インタビュー」のコーナーで、不妊治療と仕事の両立経験者の3名のファミワンユーザー様よりその実態を聞けたことが大変参考になった、とのご意見を複数いただき、高い満足度に反映された結果となりました。
各社それぞれが不妊治療に取り組む人をサポートする制度の運用や導入を検討しているものの、人事ご担当が治療との両立に悩む従業員の声を聞く機会は少ないと言います。制度の設計には、当事者のニーズやその数を測る必要がありますが、不妊治療というトピックの性質上なかなかオープンになりづらく企業側が把握できる情報には限りがあることも多いのが実状です。
また、企業の規模や男女比、平均年齢など属性が様々で「どのような取り組みが効果的か」悩んでいる例も聞かれます。
そういった点からも、「ファミワン 福利厚生サービス」では他社の取り組みについての情報や、当事者目線でのコンテンツなどもお届けすることで、より導入企業様の実態に即したサポートができたらと考えております。
▼お問い合わせをお待ちしています!
企業向け「ファミワン 福利厚生サービス」
・「妊活・不妊治療に関する相談があった」
・「当事者以外への理解、知識の啓発を行いたい」
・「マネジメント層にも対応できるよう、正しい理解を促したい」等々、
各企業様のニーズに添う形でLINE相談サポートやセミナーの提供をいたします。