くるみんプラス認定という言葉は耳にしたものの、具体的なことはわからないという方もいるのではないでしょうか。
本記事では、くるみんプラス認定の概念や認定企業のメリット、認定条件などを詳しく解説します。くるみんプラス認定について知りたい方は是非ご覧ください。
「くるみんプラス認定ってなんだろう?」
「改正点が知りたい」
「申請方法がわからない」
という方もいるのではないでしょうか。
本記事では、くるみんプラス認定の概念や認定企業のメリット、認定条件などについてわかりやすく解説します。
最後まで読めば、くるみんプラス認定について詳しく理解することができます。
くるみんプラス認定とは
2022年4月1日に従来のくるみん制度に加え、不妊治療と仕事の両立がしやすい環境整備に取り組む企業を認定する制度として「くるみんプラス」が新設されました。
くるみん認定企業のうち、「不妊治療と仕事との両立」に取り組む企業が一定の認定基準を満たした場合には、プラス認定(くるみんプラス、プラチナくるみんプラス、トライくるみんプラス)を受けることができます。
一言でまとめると、不妊治療と仕事が両立できずに離職する人をなくすための制度と言えます。
プラス認定の種類
上述したように、くるみんプラス認定は3種類あります。
①くるみんプラス
くるみん + 不妊治療と仕事との両立にも積極的に取り組み、一定の認定基準を満たしたもの。
②プラチナくるみんプラス
プラチナくるみん + 不妊治療と仕事との両立にも積極的に取り組み、一定の認定基準を満たしたもの。
③トライくるみんプラス
トライくるみん + 不妊治療と仕事との両立にも積極的に取り組み、一定の認定基準を満たしたもの。
プラス認定を受けるための取り組み
プラス認定を受けるための具体的な取り組みは以下の通りです。
1.次の(1)及び(2)の制度を設けていること
(1)不妊治療のための休暇制度(不妊治療を含む多様な目的で利用することができる休暇制度及び 利用目的を限定しない休暇制度を含み、年次有給休暇を除く)
(2)不妊治療のために利用することができる次のうちのいずれかの制度
ア 半日又は時間単位の年次有給休暇
イ 所定外労働の制限制度
ウ 時差出勤制度
エ フレックスタイム制
オ 短時間勤務制度
カ テレワーク
2.不妊治療と仕事との両立の推進に関する方針を示し、講じている措置の内容とともに労働者に周知していること
3.不妊治療と仕事との両立に関する研修その他の不妊治療と仕事との両立に関する労働者の理解を促進するための取組を実施していること
4.不妊治療を受ける労働者からの不妊治療と仕事との両立に関する相談に応じるための担当者(両立支援担当者)を選任し、労働者に周知していること
くるみんプラス認定企業のメリット
次に、プラス認定含むくるみん認定企業のメリットを紹介します。
助成金
くるみん認定やプラス認定の事業者は助成金をもらえる可能性があります。
例えば、令和4年度であれば「親子育て安心プラン」の支援策の1つとして、上限を50万円とした助成金申請が受け付けられています。
条件や概要は年度により異なるため、下記のような公式リーフレットをご参照ください。
引用:令和4年度中小企業子ども・子育て支援環境整備助成事業リーフレット(内閣府)
企業ブランディングの向上
くるみん認定を受けていれば、従業員に対する子育て支援を行っている企業だと認知されるため、イメージアップに繋がるでしょう。
取引先に対して好印象を与えられることはもちろん、これから入社する方にも国が出している制度を活用していると見られます。
くるみんプラス認定の手続方法
ここからは実際にくるみん認定を受けるための認定基準をご紹介します。
① 自社の現状や従業員のニーズを把握
② ①を踏まえて「行動計画」を策定
③社内外へ行動計画を公表し、労働局へ届出
④行動計画の内容を実施
⑤ 計画期間終了後、労働局へ認定申請
⑥ 10個の認定基準が全てクリアされれば、労働局より認定
詳細は公式パンフレットをご参照ください。 引用:次世代育成支援対策推進法関係パンフレット
そもそもくるみん認定とは
そもそもくるみん認定について知らなかった方へ向けて、くるみん認定について解説します。
くるみん認定とは、次世代育成支援対策推進法に基づき、一般事業主行動計画を策定した企業のうち、計画に定めた目標を達成し、一定の基準を満たした企業は、申請を行うことによって「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定を受けることを指します。
くるみん認定制度の設立背景
くるみん認定制度が設立された背景には、少子化問題が挙げられます。
厚生労働省の 人口動態統計 によると2021年の出生数は84万835人で、この数字は1899年の人口動態調査開始以来最少となっています。
また、人口減少も大きな問題として捉えられており、2010年に約1億2800万人だった人口が2020年で1億2,571万人と減少、2030年には約1億1600万人にまで減少すると推定されています。
これは婚姻数の減少や、子どもを産まない選択をする夫婦が増加していることが原因と考えられます。
共働きが一般化している日本社会では、このような少子化問題を解決するためには企業の取り組みが重要です。勤めている企業に子育てのサポート体制が整っていなければ、出産・育児を機に退職せざるを得ない状況となってしまうため、子どもを持たない選択をする夫婦が増えているのだと考えられます。
くるみん認定制度は仕事と育児の両立がしやすい職場環境を増やすために誕生しました。
認定企業を目指そう!「くるみん認定チェックシート」ダウンロード
まとめ
くるみんプラス制度は従来のくるみん制度に加え、不妊治療と仕事の両立がしやすい環境整備に取り組む企業を認定する制度のことを指します。
くるみん認定企業になると助成金を申請できたり、企業ブランディングの向上に繋がるなど様々なメリットがあります。
本記事を参考にくるみん認定を受け、仕事と家庭の両立を目指し、職場環境を改善していきましょう。