本記事では、「働く女性の「生理」と仕事の両立サポートに向けた企業の取り組みとは」をテーマに開催したパネルディスカッションをダイジェストでお伝えします。
全内容はカンファレンスアーカイブよりご視聴いただけます。
パネルディスカッション概要
「働く女性の「生理」と仕事の両立サポートに向けた企業の取り組みとは」をテーマに、鉄道業界における働く女性の健康課題の一つである、「生理」に焦点を当て、どのような想いで取り組んだか、男性、女性の目線からお話しいただきました。
パネリストは、東京地下鉄労働組合 特別執行委員(ダイバーシティ・書記局担当)見城 純子 氏、東急労働組合 執行委員(本社担当・ダイバーシティ担当)島峰 晶子 氏、ジェイアール北海道エンジニアリング株式会社 技術本部 施工技術部 担当部長 落神裕二 氏をお迎えし、ファシリテーターは、株式会社ファミワンの不妊症看護認定看護師 西岡 有可が務めました。
各社のお取り組みの事例
東京地下鉄労働組合
労働組合のダイバーシティ推進、女性活躍推進についてご紹介いただきました。
「みんなの生理研修」は、現業で働く女性から生理休暇が取りづらいという声を受け、同じ私鉄で働く女性特有の悩みでもあることをきっかけに東急労働組合様と合同で申し込みされ、女性組合員同士が働く環境を共有・共感しながら、生理の知識もアップデートできたことをお話いただきました。
また、制度面では生理休暇の名称を変えることに繋がったご紹介もいただきました。
東急労働組合
鉄道現業の働き方は不規則なシフト制であること、女性の進出が遅く数も少ないことで、女性が働く環境に合わせる努力をしていたため、まずは女性自身が自分の体について知識を得て対策をすることや職場環境を変えることができることを知ってほしいという思いから、生理研修を実施。同業での女性同士の交流や、情報交換、境遇を分かち合える機会を企画された経緯や重要性などをご紹介いただきました。
また、労働組合だからできる取り組みとして、「違い」について組合員が理解し話し合える機会や私鉄の横のつながりを活かして制度や取り組みの共有ができる機会を増やしたいと今後の想いを語っていただきました。
ジェイアール北海道エンジニアリング株式会社
JR北海道グループの一員として、技術職の職場では女性がまだ少数である中、『働き方設計プロジェクト』のメンバーとして生理に関して学ぶ研修実施についてお話しいただきました。
研修を経て、生理休暇取得日数が5倍、取得人数が3倍に上がったという成果や、性差関係なく生理に関して職場で話せるような環境になってきた変化についてお話しいただきました。
また、女性の声から実現した、制服のカラーを経血汚れが目立たないチャコールグレーへの変更を採用するなどの取り組みのご紹介もいただきました。
カンファレンス内のQ&A
カンファレンス視聴の方々より、多くの質問がございました。以下、一例をご紹介いたします。
「男性として、女性の生理に関して学んでよかったこと、それが業務で生かされたことはありますか。」
「正直人事部に所属になるまで生理についてあまりわかっていなかったと思います。研修をやるとなった際、審議を通すために管理部への説明で気を付けていた点はありますか。」
「ぜひ社内研修に取り入れてみたいなって思いつつ研修1回で終わっても管理職には浸透しないような気はしています。それでも風土醸成のための最初の取り組みとして、やっぱり研修が良かったでしょうか?」
まとめ
このディスカッションでは、鉄道業界特有の働き方や職場により女性が少数であること、生理やPMSの症状を我慢して働く女性が多い現状を課題として挙げながら、こうしたタブー視されやすい「生理」についても広く理解するためにも研修やサポートが欠かせないとお話しいただきました。
また実施した取り組み後の社内風土の変化や参加者の声もご紹介いただきました。
パネルディスカッション中の質問では、女性だけでなく男性側からのご質問も多く挙がり、大いに盛り上がったディスカッションとなりました。
パネルディスカッションの詳細な内容、また各ご質問の回答は、アーカイブにてご覧いただけます。ぜひアーカイブ視聴をお申し込みの上、ご視聴ください。
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