【病欠はいつまで?】感染拡大中!インフルエンザの予防・治療・休み

秋が近づき、乾燥する時期に入ってきました。今回は、そんな乾燥する時期に注意したいインフルエンザについてお伝えしていきます。すでにインフルエンザは増えてきているようなので、みなさんご注意くださいね。

従業員がインフルエンザに感染した場合、どのくらい休みが必要なのかは確認しておく必要があります。また、職場で感染拡大を防ぐための取り組みも健康運営において重要です。

インフルエンザとは

インフルエンザとは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる感染症です。

インフルエンザウイルスには、A型、B型、C型があります。流行の原因となるのはA型とB型で、C型は一度感染すると免疫がつき、ほぼ一生かからないといわれています。

インフルエンザは123に流行し、38以上の高熱がでたり、節々の痛みや筋肉痛などの全身症状が出ます。以前にかかったことがある方は、インフルエンザのつらさを痛感されているのではないでしょうか。

症状

インフルエンザウイルスの感染を受けてから1~3日間ほどの潜伏期間の後に、寒気、発熱、頭痛、全身倦怠感、筋肉痛・関節痛、喉の痛み、咳、鼻汁などの症状が見られます。約1週間で症状がよくなっていきます。

感染経路

①飛沫感染

インフルエンザに感染している人の咳やくしゃみにより空気中に拡散されたウイルスが、鼻腔や気管に感染することでインフルエンザを発症します。特に、学校や職場、デパートなどの人が多く集まる場所では注意しましょう。

②接触感染

ドアノブやつり革、スイッチなどの表面についたウイルスが手に付着し、その手で鼻や口などの粘膜に触れると感染します。

感染予防

では、インフルエンザはどのようにして防いでいけばいいのでしょうか。

■外出後の手洗い・うがい、マスクの着用

飛沫感染や接触感染に対する感染症対策の基本です。インフルエンザに限らず、他の感染症予防にも効果的です。また、マスクを着用することで、飛沫を吸い込むことを防いだり、自分がくしゃみや咳をした時に周囲への拡散を防ぐことができます。

■適度な湿度の保持と換気

空気が乾燥すると、気道の粘膜の防御機能が低下して感染しやすくなります。そのため、乾燥しやすい室内では、加湿器を使ったり部屋干しをして加湿しましょう。湿度は50~60%が良いとされています。そして会社など多数の人がいる場合は飛沫を外に出すためにも空気を定期的に入れ替えましょう。

■バランスのとれた栄養と休息

体の抵抗力・免疫を高めるために、バランスのとれた食事と睡眠が大切です。

バランスの良い食事の基本は、主食(米やパン)と主菜(肉や魚)と副菜(野菜)があることです。また、免疫を強めるためには、タンパク質やビタミン・ミネラルも大切です。

そして、睡眠時間を確保し、体力を回復させましょう。

■人混みや繁華街への外出を控える

ご高齢の方や基礎疾患のある方、妊娠している方、体調の悪い方は特に人混みや繁華街への外出を控えましょう。やむを得ず外出する場合にはマスクを着用しましょう。

予防接種の効果

インフルエンザには予防接種があります。予防接種をすることで、発症をある程度抑えたり、重症化を予防する効果があります。特に高齢者や基礎疾患のある方など、罹患すると重症化する可能性が高い方には効果が高いと考えられます。毎年、流行するウイルスの型が違い、それにあわせてワクチンがつくられていますので、「去年打ってるから大丈夫」というわけではありません。原則として毎年接種しましょう。

予防接種の接種回数

13歳以上の方は、1回接種を原則としています。(※医学的な理由により、医師が2回接種を必要と判断する場合もあります)

13歳未満の方は、1回の接種だけでは十分な免疫ができないため、2回接種となっています。およそ2~4週間あけて2回目を接種します。

※強い卵アレルギーの方はかかりつけの小児科医と相談してください。ごく稀にショックやじんましん、呼吸困難などのアレルギー症状が現れることがあります。

ワクチンを接種してから抗体がつくられるまでに2週間かかります。インフルエンザが流行するのは毎年12月から翌年の3月ごろなので、流行時期を迎える前に早めに接種しておきましょう。また、ワクチンの効果が続くのは5ヶ月程度と言われています。

インフルエンザの流行時期になると、病院やクリニックの予防接種の予約がいっぱいになってしまう場合があります。早めに確認・予約することをお勧めします。

インフルエンザにかかったら

■病院を受診

内科を受診しましょう。医療機関によっては、耳鼻咽喉科・呼吸器内科でも診察可能です。その病院やクリニックが『発熱患者の診療をしている』か『検査または治療ができるかどうか』を確認しましょう。そして、電話をして、いつ受診すればいいのかなど指示を仰ぎましょう。感染拡大を防ぐために、診察時間や出入り口を制限している場合もあります。

検査としては、鼻の奥の鼻粘膜の拭い液を使用し、約10分から15分で診断ができます。この検査が陽性になるためには、体内のウイルス量が十分に増えている必要がありますので、発熱から12〜24時間のタイミングで検査を受けるようにしましょう。

■内服薬

基本的な治療にはウイルスの増殖を抑える「抗インフルエンザウイルス薬」が用いられます。タミフルやリレンザという名前を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。

ウイルスは初期ほど急激に増えるため、発症後48時間以内に投与することが重要です。

以前、抗インフルエンザウイルス薬の服用後に異常行動(例:急に走り出す、部屋から飛び出そうとする、ウロウロするなど)が報告されました。就学以降の小児・未成年者の男性で報告が多いことや発熱から2日間以内に発現することが多いことがわかっています。しかし、その異常行動が抗インフルエンザ薬によるものかどうかはまだ解明されていません。そのため、子どもをひとりにせず、注意深く様子を観察するようにしましょう。

また、一部の解熱剤はインフルエンザ脳症の発症や悪化に関係していると言われているものもあるので、解熱鎮痛薬を使う場合は独断で使用せず、必ず医師に相談しましょう。

※インフルエンザ脳症とは

インフルエンザに感染した後に、けいれん・意識障害・異常行動が見られる命に関わる重篤な疾患

学校や会社を休む場合の目安

学校においては、

『発症した後5日を経過し、かつ、解熱した後2日(幼児にあっては、3日)を経過するまで』は出席停止とされています。

一方で社会人にはそのルールは設けられていません。そのため、会社でのルールを確認しておきましょう。インフルエンザは発症前日から発症後3~7日間は鼻やのどからウイルスを排出するといわれているので、その間は外出を控えましょう。

詳しく知りたいときは

厚生労働省がインフルエンザについてまとめています。ぜひこちらもご覧ください。

https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/kenkou/kekkaku-kansenshou/infulenza/index.html

いかがでしたか。これから寒く乾燥する時期になり、インフルエンザなどの感染症も流行しやすくなります。インフルエンザは症状が強く、かかってしまうと辛いので感染したくないですよね。今から感染予防対策を行い、冬を乗り越えましょう!

従業員の健康を守り、常にパフォーマンスを維持するためには健康経営が必須です。時期が変われば流行する感染症は変わります。その都度対策が必要になります。ぜひファミワンにご相談ください。