不妊治療と仕事の両立のためにできる工夫

「フリーランスは憧れるけど、本当に不妊治療と両立できるの?」

私がフリーランスとして働いてきて4年目の頃。同じく不妊治療をしていた友人からこんな質問を受けたことがあります。

会社への出社時間が決まっていると不妊治療との兼ね合いで遅刻や休みを取らなければならないことも多く、肩身が狭く感じることもありますよね。

場所や時間にとらわれないフリーランスに憧れる一方で、なかなか働き方のイメージがつかめず、本当に両立ができるのか悩む人も多いかもしれません。

そこで今回は、不妊治療とフリーランスの仕事の両立についてお答えしていきたいと思います!

フリーランスの働き方は十人十色

まず、ざっくりとフリーランスと言っても、その働き方はさまざまです。

フリーランスといえば、好きな場所で好きな時間に働くイメージがありますが、客先の企業に常駐する場合もあります。特にエンジニアの場合、この「常駐型」の働き方も多いようです。

また、仕事の契約の仕方もさまざまな方法があります。例えば、クラウドソーシングを経由して、単発で複数の契約を持つ人もいるでしょうし、第三者からの紹介やイベントでの出会いなどによって継続契約に繋がる場合などもあります。

私の場合は、SNSで人材募集を見つけ、用意された応募フォームから熱いメッセージを送ったことが継続契約に至ったきっかけです。このときは、たまたま雇用契約が「業務委託」でした。フリーランスの魅力の一つは、もしも他に魅力のある仕事を見つけたときに掛け持ちがしやすいところ。1社だけにこだわらず、さまざまな企業と関わりながら仕事ができるのは面白いなと思っていたので、何の迷いもなく、エントリーフォームの送信ボタンを押しました。

実際にジョインしてからは、広報、採用、イベント企画運営、経理などのバックオフィスをメインに、各チームのリーダー役を務めるなど、幅広い業務を担当させてもらいました。

不妊治療とフリーランスの相性が良いポイント

私の働き方は、先ほど述べた「常駐型」ではなく「好きな時間に、好きな場所で」働くもの。そのため、人工授精当日や採卵・移植日以外は病院が空いている時間帯に予約できるのが良かったなと思います。

通っていた病院は、平日午前中の通勤時間帯と土日が最も混んでいたので、できるだけ平日のお昼過ぎに予約を入れるようにしていました。

また、パソコンさえあればどこででも仕事ができるのも助かりました。空いている時間帯に予約するとはいえ、診察までの時間がどうしても長くなってしまうときには、待ち時間の間に仕事を済ませたこともあります。

特に人工授精当日は、精液処理に時間がかかるため、来院から処置までに1時間以上かかることも多く、毎回仕事をしながら待ち時間を過ごしました。

不妊治療との両立で難しかったこと

ただ、もちろん難しい面も…。

私はリーダーというポジションにいたこともあり、出席しなければならない会議が盛りだくさん!

私の場合、排卵周期が不規則で通院の目処がたてにくかったため「この日は絶対に予定をあけられる!」と言い切れる日が少なく、会議日の調整には苦労しました。

また、他の同僚も私と同じくフリーランスだったり、副業として関わっていたり。みんな複数の仕事をこなしながら会議日を調整していることもあり、「やっぱり、治療で休みます…」と言うのが申し訳なかったです。
当時の気持ちはこちらで詳しくコラムにしましたので、ぜひ読んでみてください。

不妊治療と働き方の両立、工夫できることは?

フリーランスで不妊治療と仕事を両立する上で、難しいことももちろんありましたが工夫できることはたくさんあります。

①会議資料を完璧につくることを徹底する

治療のため突然休まなくてはいけなくなっても、会議資料がしっかりと作ってあれば、それだけで他の参加者は安心するものです。もし可能であれば、会議前に資料を共有して質問事項も事前に集めておけると良いでしょう。

また、詳細な説明が必要な部分についてもコメントを入れておくことで、会議がスムーズに進行します。フリーランスは個人で仕事を進める場合も多いので、自分の仕事がどのくらい進んでいるか、どんな課題があるかなど、詳しく資料に残しておくのがおすすめです。

②もしも可能なら、チーム内で状況を共有する

不妊治療について自分から話すのは勇気がいることですよね。私の場合「今実は、不妊治療をしていて、スケジュールが立てにくいことに困っています」とチームのみんなに相談してみたら、「こんなふうにできるかな?」「ああしてみようか?」などの工夫を一緒に考えてくれました。

「治療の予定があるから、こうしてほしい」と自分の希望を言うのは腰が引けるけど「治療と仕事の予定をたてるのが難しくて困っているのですが、会議に参加できなくても、『こうしてもらえると助かる』というアイディアはありますか?」と聞いてみてはいかがでしょうか。自分が考えてもみなかった案が出てくることもあるので、伝え方を工夫しながら困りごとを話してみるのも良いかもしれません。

③「大丈夫です」を口癖にしない

フリーランスは締切りまでに成果を出すことを強く求められることが多いです。そのため、最初の締め切り設定で無理をしないことも重要です。

「○日までにお願いしたいのですが、大丈夫ですか?」と聞かれて、つい「大丈夫です!」と答えがちですが、ちょっと待って!

仕事の締め切りと治療とのスケジュールが重なることでいっぱいいっぱいになってしまっては、仕事にも治療にも良くはありません。特にフリーランスは仕事の量を自分で管理しなければならないことも多いので、自分のキャパシティはしっかり把握しておくことがポイントです。

「大丈夫です!」と言いそうになったら「本当に大丈夫なんだっけ?」と一瞬だけでも考えてみてください。期日に余裕を持たせたり、任せられそうな部分は他の人にお願いをすることも重要です。

まとめ

フリーランスは時間も場所も制限がなくメリットが多いというイメージもあるかもしれませんが、チームで働く場合には仲間への配慮が大切。それはフリーランスでも正社員などで会社で働く場合でも変わりません。

また、私のように「常駐型」ではないフリーランスの場合は、チャット上で仕事のやりとりが多くなる分、相手に「わかるように伝える」テキストコミュニケーション能力が必要です。

相手のことを考えながらコミュニケーションをとり、同時に自分自身のことも気にかけ無理をしないことを心がけることが、仕事と不妊治療を両立させるポイントになるのではないでしょうか。

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