はじめに
2024年も残りわずかとなりました。皆さんにとって、どんな1年でしたでしょうか。
年末年始は、クリスマスパーティ、忘年会、お正月、新年会などの楽しいイベントが続き、普段と異なる生活習慣となる方が多いですよね。つまり、皆さんの身体にとっては、いつもよりも少々負担のある日々となります。そこで今回は、年始から元気に働くための健康管理について解説します。
感染症予防
空気が乾燥し気温が低い冬は、感染症が流行しやすくなります。特に年末年始は会食や帰省、初詣など大人数で集まることが多く、感染リスクが高まりますよね。
今年は「感染症ドミノ」という言葉が使われているほど、感染症が複数同時に流行しています。インフルエンザや新型コロナウイルス感染症、感染性胃腸炎に加え、今年はマイコプラズマ肺炎や手足口病、りんご病(伝染性紅斑)もかなり多い状況です。このため、受験生のお子さんがいらっしゃるご家庭は特に、感染症予防について不安に感じていらっしゃるのではないでしょうか。
こちらにそれぞれの感染症について解説したコラムをご紹介いたします。しっかり読んで、正しい知識を持ち、十分な対策を取りましょう。
・インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症
・感染性胃腸炎 https://famione.com/column/infectiousgastroenteritis/
・マイコプラズマ肺炎 https://famione.com/column/mycoplasmapneumoniae/
・手足口病 https://famione.com/column/handfootandmouthdiesease/
・りんご病(伝染性紅斑) https://famione.com/column/erythemainfectiosum/
特に大切になるのは、
・こまめな手洗い・うがい、アルコール消毒(ただし、ノロウイルスには効果がありません)
・マスクの着用
・加湿
・換気
・予防接種(インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症など)
です。中でも予防接種は接種後効果が出るまでに時間を要しますので、逆算して接種スケジュールを検討することをおすすめします。
今年は点鼻するタイプのインフルエンザワクチンであるフルミストも発売され、これまでよりも予防接種の負担も軽減しています。
フルミストについては、こちらのコラムで詳しく解説しておりますので、興味のある方はぜひこちらも読んでみてくださいね。
体調管理のポイント
生活リズムを崩さない
連休中は、どうしても夜更かしや朝寝坊をしてしまうものです。しかし一度生活リズムを崩してしまうと、元に戻すことは簡単ではありません。生活リズムの乱れは免疫力の低下を招き、体調不良や風邪につながりますので、年始から元気に働くためにも、可能な限り規則正しい生活を続けましょう。また過度なアルコールの摂取は睡眠の質が低下してしまうため、注意が必要です。
暴飲暴食をしない
年末年始は大勢で食事・飲酒をする機会が多いですが、健康に過ごすためにも、以下の要点を抑えて食事を楽しむようにしましょう。
―食事時間や回数を普段と大きく変えない
―バランスのよい食事を心がけ、野菜を最初に食べる
―アルコールやジュースの飲みすぎに注意する
―おせちやパーティフードは塩分・糖分を多く含むので食べ過ぎに注意する
―おもちは高カロリーなので、2個までにする(2個でご飯約1杯分)
―果物は糖分を多く含むため、食べ過ぎに注意する
―「ながら食い」「だらだら食い」をしない
運動習慣
「寝正月」という言葉があるように、普段の生活と比較して活動量が少なくなりがちです。寒さの影響もあり外出や運動の機会が圧倒的に減ってしまうため、筋力・体力はあっという間に衰えてしまいます。歩いて初詣に行く、いつもより一駅手前で降りて歩く、などのちょっとした工夫を心がけてみましょう。また外出ができないときは、「ながら運動」もおすすめです。テレビを見ながら、雑誌を読みながら、掃除をしながらなど、ちょっとした運動を生活の中に取り入れてみましょう。
メンタルヘルス
年末年始は、こころの不調が起こりやすい時期です。これは仕事やイベントで多忙なことや、食生活や生活リズムが崩れることが原因です。また、冬は日照時間が短いことや寒さなどの理由から、抑うつ症状が出やすくなります。年始から元気に働くためにも、生活リズムの維持、バランスのとれた食事、適度な運動、質の良い睡眠を心がけましょう。
緊急時の受診方法
年末年始でいつもかかっている病院が閉まっていたり、緊急で受診をするか悩んだりといった事例も多くあります。必ず緊急時の対応について、事前に考えておきましょう。
・救急外来の受診タイミングと救急車を呼ぶ判断基準【保存版】
・子どもの受診ガイド
・【病院選び】何科を受診すれば良い?迷ったときのための安心ガイド
上記のコラムを参考にしていただき、また以下のポイントを理解しておいてくださいね。
ー救急車が必要な症状の場合は、すぐに119番をする。
ー受診を迷った時は、かかりつけ医や近隣の医療機関に電話相談をする。Q助や救急安心センター(#7119)、子ども医療電話相談(#8000)を活用する。
ー休日等夜間急病診療所や急病診療医療機関に関しては、各自治体ホームページに休日当番の医療機関情報が記載してあるので、事前に確認をしておく。
餅による窒息事故に注意
消費者庁の調査によると、餅による窒息事故の約43%は1月に発生しており、特に三が日に多いことが明らかになっています。
餅を喉に詰まらせないためには、以下の対策が必要です。
・餅は小さく切り、食べやすい大きさにする
・先に汁ものや水分を取って喉を潤してから食べる
・水分で無理やり流し込まない
・無理に飲み込まず、ゆっくりとよく噛んでから飲み込む
・テレビを見ながら食べない
・高齢者と一緒の場合、食事の様子を確認する(一度に口に入れる量が多すぎないか、しっかり噛めているかなど)
次に、もしも餅を喉に詰まらせてしまった場合の対処法について説明します。
餅を喉に詰まらせてしまったサインに、できる限り早く気が付けるようにする
咳込む、苦しそうにしている、声を出せずに喉をつかむ動作をしている(チョークサイン)、顔色が悪いなど
上記のような症状があった場合、状況確認を行う
声が出せるか出せないか、咳ができるかできないかが重要となります。
咳ができる場合は、できる限り咳をさせましょう。咳が出せない場合は窒息と判断し、すぐに119番をします。また可能であればAEDを用意し、気道異物除去を開始します。
【気道異物除去の方法】
―手のひらの付け根で左右の肩甲骨の中間を数回以上力強く叩く
―腹部突き上げ(ハイムリック)法 ※妊婦にはNG
- 相手の後ろに立つ。両手を脇から通し、ウエスト付近 に手を回す。
- 一方の手で握りこぶしを作り、親指側をへそより少し上に当てる。
- 握りこぶしをもう一方の手で握り、すばやく手前上方に向かって圧迫するように突き上げる。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
上記の点に注意をしながら上手に体調管理を行い、楽しく健康的な年末年始を過ごしましょう。またもしもお困りのことがございましたら、ぜひお気軽に、ファミワンのオンライン相談で専門家のアドバイザーにご相談ください。年末年始もご利用いただけます。
≪参考≫