はじめに
病院を受診するとき、何科を受診すべきか迷われたことはないでしょうか?慌てていると余計に冷静な判断ができなくなってしまうものです。今回は、緊急度の判断の仕方、かかりつけ医について、そして各診療科の診療内容についてまとめます。
病気の緊急度の判断
緊急度とは、病気が悪化するスピードを指し、重症化するまでの時間が短いほど「緊急度が高い」と言われます。病気やけがの種類や状態により緊急度は異なりますが、明らかに緊急度が高い症状(意識障害、けいれん発作、大量出血、広範囲のやけど、誤嚥による窒息、重症の交通外傷、冷や汗を伴う強い吐き気など)の場合は、119番で救急車を呼ぶ必要があります。しかし、そこまで重症ではないものの、様子をみても良いのか判断に迷うことはありますよね。そんな時のために、緊急度を判断するためのいくつかのツールをご紹介したいと思います。
- 全国版救急受診Webサイト・アプリ「Q助」
「Q助」は、緊急度判定の支援をするために消防庁により作成されました。症状を選択していくと、緊急度に応じて必要な対応が表示されるため、119番をすべきかどうかや緊急度の判断に有用です。また、医療機関や受診手段についても検索することができます。
- 救急安心センター #7119
救急受診に関して判断に迷った時、医師や看護師、相談員などの専門家に電話相談ができ、緊急度の高い時は救急要請につなげることができます。ただし、実施されている地域が限定されているため、居住地域で実施されているかを下記ホームページより確認しましょう。
- 子ども医療電話相談 #8000
休日・夜間の受診について判断に迷った時や症状の対処についてなど、小児科医師・看護師に電話で相談ができます。ただし、都道府県ごとに実施時間帯が異なるため、居住地域の情報を下記ホームページより確認しましょう。
かかりつけ医をもつ
日本医師会では、「健康に関することを何でも相談でき、必要な時は専門の医療機関を紹介してくれる身近にいて頼りになる医師(医療機関)のこと」をかかりつけ医と定義しています。かかりつけ医を持つことによるメリットは多くありますが、特に病歴や体質、日ごろの健康状態を把握してもらえることが大きいでしょう。どんなことでも相談がしやすいだけではなく、ちょっとした体調の変化に気づくことができるため、適切な医療機関への紹介がスムーズになります。自宅や職場の近くに気軽に相談できるかかりつけ医を持つことは、緊急時の安心にもつながります。
厚生労働省の医療情報ネットから身近な医療機関の情報を得ることができますので、ぜひ活用しましょう。
診療科の分類
最後に、一般的な診療所における診療科についてご紹介します。受診先を迷ったときには、ぜひ参考にしてください。また、何科を受診すれば良いかわからない場合は、各医療機関の受付に相談をすることもできます。
まとめ
上記を参考に、突然の症状、怪我に対して、少しでも皆さんが落ち着いて対応でき、必要な医療を受けることができるようになると幸いです。
参考文献
2) 緊急度判定プロトコル Ver.3 救急受診ガイド 総務省消防庁
3) 救急車を上手に使いましょう 消防庁FDMA