「今年も来る!2024年 職場・人事での新入社員の受け入れ準備・心構えとは」

はじめが肝心!新入社員に4月に行うこと

今年も桜の季節がやってきました。と同時に入社式が迫ってる企業も多いことでしょう。新入社員を受け入れる準備を整えていることでしょう。どの視点で具体的に何を準備したらいいのかについて今回は考えていきましょう。

2024年度入社の新入社員の傾向

コロナ禍の影響

コロナ禍の影響を色濃く受けていることが最大の特徴と言えます。ほとんどのコミュニケーションが断たれ、人とのつながりが減った時期と人生において多感でつながりを増やしていく時期が重なった年齢の人たちなので、人との距離を詰めることや自分の意見を発言していく力が弱い傾向があるでしょう。集団経験が乏しい中で育ってきた世代なので、円滑にコミュニケーションを取るというスキルが身についていない可能性は高いと考えておく必要があるでしょう。人間関係が気薄ということは承認欲求も高いことが考えられます。

Z世代教育背景

Z世代でもある2024年の新社会人たちです。小学校の頃からゆとり教育を受けてきています。昭和の時代とは異なった教育環境で過ごしてきたことの影響も社内教育をしていく上で考えていかなければならないでしょう。競争は息をひそめてマラソン大会などでも手を取り合ってゴールを切るような教育を受けてきています。なぜ競争しなくてはいけないのかと疑問に思うだろうことも予想されます。

核家族化の影響

核家族化が定着している世代でもあります。大家族で過ごしてきた世代とはずいぶん違う家庭環境だとも言えます。おじいちゃん、おばあちゃんとは一緒には住んでいるわけではなくて、たまに会う程度の関りしかなかった人も多いことでしょう。周りの大人からの濃い影響が親のみだったとすれば、考え方の違う大人たちとどうかかわっていけばいいのか感覚的に理解していないかもしれません。

震災や経済不安

不安定な社会を背景とした影響も考えていく必要があるでしょう。震災をいくつも体験し、テロの脅威や不安定な経済社会を経験してきた世代でもあります。生きる意味を考えたでしょうし、何が幸せなのかの基準は昭和世代とは違っていると思っていた方がいいでしょう。

どういう方向性の指導が必要か

傾向から考えていくと、人間関係構築や維持に弱く、守りに入りがちで自己主張をするよりも周りの空気を読んで動こうとするだろうことが見えてきます。プレッシャーにも弱いでしょう。心が折れてしまいやすいところがあると考えておくといいでしょう。与えられた仕事を自分なりに素直に取り組んでこなしていこうとする姿勢は高いのではないかと思いますが、報連相をしっかりと取って周りと連携していくことはおそらく苦手な人が多いでしょう。また、自発的行動を強化していく必要があるでしょう。

企業として考えておく視点

人材不足が大きな社会問題となった現在においては、受け入れる会社側としては従業員にはできるだけ長く働いてほしいと考えていると思います。離職率を下げることは重要な仕事です。新入社員にどういうアプローチをしていけば離職を防ぎ、モチベーションを落とさず逆に増やし、目標を持って仕事に打ち込んでくれる社員になってくれるのでしょうか?

今の時代においては「指導」よりも「支援」の方がぴったりくるかもしれません。受け入れる職場として「指導」という考え方を捨てて、「支援」という考え方を取り、そのことを職場で共有しておくことが大事です。「指導」は上からなイメージがわきやすいですが、「支援」だと下から支え、横に寄り添ってサポートするイメージがわくと思います。現代の若者にとって受け入れやすいスタイルを作ることができるでしょう。

「支援」の視点で伝えていく

支援の姿勢

上記のことを踏まえると、例年行っている研修を行う上で文脈は「支援」「サポート」で形成していくとスムーズでしょう。人とのつながりがしっかりあると離職率を下げる効果に繋がります。教育担当者は頼りになると感じてもらえるような支援が必要です。社内でしっかり共有しておきましょう。

面談・研修・実習のセット

また研修に加えて上司や人事部メンバーによる1on1面談を最初から入れておくことも必要です。面談、研修、実習の3つをセットにして面談で何を学んだか、疑問に思っていることは何か、どう頑張ろうと考えているかなどを個別に面談内で発表してもらい、難しく感じているところをよく話を聴き、細やかなサポートに繋げていきましょう。やってみてできたことは面談で大いに褒めましょう。承認欲求を満たして次の課題に向かう流れを作っていきましょう。

自分自身で考えさせることも意識的に盛り込んでいきましょう。自分の考えを構築していき、周りに聞いてもらい、時には議論し、話をまとめていく体験ができるといいと思います。近い将来リーダーシップを発揮していってもらうためには自分で考えることは外せないことです。

まとめ

新入社員の傾向

 ・承認欲求が強い

 ・人間関係構築や維持に慣れていない

 ・コミュニケーション力に課題がある

 ・自発的行動が少ない

受け入れる側としての心得

 ・「指導」ではなく「支援」の視点を持つ

 ・「支援」の視点を職場全体に共有しておく

 ・面談・研修・実習をセットにして回していく

 ・新入社員の話をよく聴くこと、よく褒める、自分で考えるように促す

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